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クラシック・アルバムガイド

Electric Music for the Mind and Body

Country Joe and the Fish · 1967年 · サイケデリック・ロック

1967年5月にVanguardから発売された『Electric Music for the Mind and Body』は、Country Joe and the Fishの全11曲からなるデビュー作。プロデューサーSamuel ChartersとBerkeleyのSierra Soundで録音されました。

1967年5月発売全11曲のデビュー作Vanguard VRS 9244 / VSD 79244
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作品概要

基本情報

アーティスト
Country Joe and the Fish
発売
1967年5月
アルバム
スタジオ・デビュー作
オリジナル収録曲
11曲
レーベル
Vanguard
プロデューサー
Samuel Charters

重要である理由

単に記録されたのでなく、スタジオで組み上げられたSan Franciscoサウンド

『Electric Music for the Mind and Body』は、San Franciscoでの演奏を漫然と記録したものではなく、周到に構成されたアルバムとして登場しました。全11曲が簡潔な歌、人物描写、政治風刺、広がりある器楽空間を交互に配置します。

Country Joe McDonaldが10曲を書き、「Love」には6人の共同クレジットがあります。作曲が集中することでLPに明確な声が生まれますが、演奏はシンガーソングライターの伴奏へ縮小されません。

David Bennett Cohenのオルガンは二本のギターと同じほど重要です。旋律、ドローン、和声の陰影、滑稽な色彩を担い、本作のサイケデリアを装飾ではなく構造にします。

Barry MeltonとCohenはリードギターの役割を交換し、「Section 43」ではMcDonaldもリードギターとハーモニカを担当します。一人の固定したソリストという通念では本作を説明できません。

「Section 43」と「The Masked Marauder」は器楽曲。一方「Grace」は7分をかけ、ゆっくりと終幕へ変容します。長い演奏時間は曲ごとに異なる目的を果たします。

「Super Bird」はLyndon Johnson大統領を直接攻撃しますが、本作はプロテストだけのレコードではありません。欲望、孤独、飛翔、想像上の人物も同じ重みを持ちます。

初期の『Rag Baby』録音ではすでに「Section 43」と「Bass Strings」が発展していました。Vanguardのアルバム版は、そのアンダーグラウンドの歴史を消さずに磨き上げます。

本作の成果は均衡にあります。フォークの明快さ、ブルースの重み、ジャズ的な応酬、サイケデリックなスタジオ空間がそれぞれ聞き分けられながら、一つのバンド言語を形づくります。

Berkeley、1965〜67年

『Rag Baby』EPからVanguardへ

Country Joe and the FishはBerkeleyのフォーク、政治、アンダーグラウンド出版文化から育ちました。初期の『Rag Baby』は印刷物と録音を組み合わせ、全国レーベルとの契約前に聴衆を築きます。

初期編成は第2号EPのために「Section 43」「Thing Called Love」「Bass Strings」を録音しました。それらは先行録音であり、Vanguard LPに使われたマスターではありません。

フォーク・レーベルVanguardが電気音楽へ領域を広げるなか、1966年末にバンドと契約。デビュー作はSamuel Chartersがプロデュースしました。

本格的なアルバム・セッション前に、Gary Chicken HirshがドラマーJohn Francis Gunningに代わり、McDonald、Melton、Cohen、Bruce Bartholへ加わりました。バンドは1967年2月、BerkeleyのSierra Sound Laboratoriesで4トラック機材を使って録音します。

Vanguardは5月にモノラル盤VRS 9244とステレオ盤VSD 79244を発売。A面は5曲、B面は6曲です。

「Not So Sweet Martha Lorraine」はシングル化され、95位に達したグループ唯一のBillboard Hot 100入り曲となりました。本作への反響は1967年6月のMonterey International Pop Festival出演につながり、同年11月には第2作が登場します。

クラシック編成の5人

楽器の役割を自在に行き来する5人

Country Joe McDonaldヴォーカル、リズム/リードギター、ハーモニカ、タンバリン、ベル
Barry Meltonリード/リズムギター、ヴォーカル、「Sad and Lonely Times」のベース
David Bennett Cohenオルガン、リード/リズムギター
Bruce Bartholベース、ハーモニカ(「Sad and Lonely Times」のみベース不参加)
Gary Chicken Hirshドラム、終幕の音響テクスチャー
Samuel Chartersプロデューサー
Jules Halfantジャケット・デザイン
John Bagley and Michael K. Wiese表/裏ジャケット写真

McDonaldの軽やかなテナーにより、バンドの音が厚くなっても政治的、超現実的な言葉は明瞭です。楽器面での役割もリズムギターにとどまりません。

Meltonは叙情的で鋭いギター線を奏でますが、「Sad and Lonely Times」ではリードヴォーカルとベースも担当し、編成の柔軟さを示します。

Cohenはオルガンとリードギターを行き来します。その機動性により、ある曲では持続する鍵盤の色彩を中心に置き、次の曲ではギターでMcDonaldやMeltonへ応答できます。

Bartholは長尺曲を音で埋め尽くさずに動かします。彼のハーモニカは「Sad and Lonely Times」と「The Masked Marauder」へ第二のブルースの声を加えます。

Hirshは緩やかな音楽の下へ精密さを与えます。シンバルの配置と変化する強調により、即興は方向を失わず広がります。

Chartersは限られたトラック数でも楽器間の分離を保ちます。サイケデリックな空間を許しながら、曲構造を明瞭に聞かせる制作です。

「Love」の共同クレジットには中核メンバーと元ドラマーGunningが含まれ、最終的なアルバム編成以前の作曲であることを映します。結果は中心的な作曲者を持つグループ作品です。McDonaldが主題を定め、アンサンブルの判断がその身体的な意味を決めます。

電気的アンサンブル

オルガン、二本のギター、4トラックの空間

「Flying High」は上昇運動と活発なギターの応酬を使い、宣言ではなく高揚感で幕を開けます。「Not So Sweet Martha Lorraine」は危険な人物をオルガンの影と魅力的な旋律で囲み、警告を単純でないものにする。「Death Sound」はブルースの圧力へ減速し、死を反復する身体的な存在にします。「Porpoise Mouth」は官能的なイメージを簡潔で浮遊する編曲へ変えます。

「Section 43」は歌詞を必要とせず、ギター、オルガン、ハーモニカ、リズム隊の場面を通じて展開。「Super Bird」は政治風刺をLP中最短で最も直接的な攻撃へ凝縮します。「Sad and Lonely Times」は歌い手と楽器配分を変え、Meltonの声で軽やかながら本物の憂いを表す。「Love」は共同作曲を長い集団ジャムではなく短いアンサンブル曲として提示します。

「Bass Strings」は低い脈動、オルガン、遅れて置かれる歌のフレーズによって麻薬的な浮遊を引き延ばします。「The Masked Marauder」は器楽的な追跡、ブルースの手掛かり、急な身振りを人物語りとして使う。「Grace」は反復素材と空気を歌から瞑想へ移しながら、ゆっくり閉じます。

全曲ガイド

鮮明に異なる11のサイケデリック形式

01

Flying High

McDonaldはすでに動き始めた状態から幕を開けます。ギターとドラムが上昇を夢想ではなく能動的なものにし、簡潔な形式はサイケデリアが推進力によって到来できると示します。

02

Not So Sweet Martha Lorraine

記憶に残る旋律が、言葉では警戒される人物へ聴き手を引き寄せます。Cohenのオルガンと応答するギターが魅力と危険を共存させ、本作を単純化せずシングルとして成立した理由を示します。

03

Death Sound

ブルースの反復が死へ重みを与えます。McDonaldの歌とタンバリン、バンドの抑えた圧力が演劇的な効果なしに恐怖を生む。モノラル盤ラベルの短い題名も、同じオリジナル曲を正しく指します。

04

Porpoise Mouth

官能的な超現実性が直前の率直さに取って代わります。オルガンとギターが簡潔な水中空間へ歌を浮かべ、身体のイメージが作品の感情温度を変えます。

05

Section 43

A面は7分に及ぶ器楽の構築で終わります。McDonaldのリードギターとハーモニカがMelton、Cohen、Barthol、Hirshに加わり、密度を次々に変える。その物語は隠された歌詞ではなく、アンサンブルの運動です。

06

Super Bird

B面は尺度を縮め、標的を鋭くするところから始まります。McDonaldの風刺がJohnsonを牧場へ追い返し、ギターとドラムは攻撃を機敏に保つ。政治批判が2分間の電気的な漫画になります。

07

Sad and Lonely Times

Meltonがリードヴォーカルとベースを担い、歌声と低音の作り手を同時に変えます。ハーモニカと簡潔なカントリー・ブルースの形が、「Super Bird」の公的な嘲笑の後に孤独を率直に示します。

08

Love

唯一の共同クレジット曲は、最短曲の一つでもあります。共有する歌声と単純な推進力が愛をアンサンブルの行為として扱い、共同作曲が無定形の即興と誤解されるのを防ぎます。

09

Bass Strings

低く辛抱強い脈動がMcDonaldの宙づりの歌い方を支えます。オルガンとギターが内向きの距離をつくり、変性意識を見世物ではなく減速した注意へ変えます。

10

The Masked Marauder

二つ目の器楽曲は追跡音楽のように振る舞います。CohenとMeltonがギターの役割を交換し、Bartholのハーモニカがブルースの手掛かりを加える。見えない人物は、バンドの逃れるような動きによって形づくられます。

11

Grace

終曲は長い時間を空気と感情の減速へ捧げます。ベル、ギター、リズムが通常の歌の時間を徐々にほどく。「Grace」は結論として宣言されるのでなく、一つの状態として近づいてきます。

精神と身体

飛翔、欲望、死、権力、変容した注意

題名は思考と感覚を結びます。政治的な観念、身体の欲望、器楽的な体験が等しい重みを得ます。

飛翔は「Flying High」では喜びとして、「Super Bird」では政治的な追放として現れます。Martha LorraineとMasked Marauderは対照的な人物描写で、一方は歌われ心理を読め、もう一方は器楽的で隠される。「Death Sound」と「Grace」は身体の終焉から開かれた精神状態へ向かう、相反する限界をつくります。「Porpoise Mouth」と「Bass Strings」は変容した注意を公的でなく親密なものにします。

「Section 43」は本作の主張がMcDonaldの言葉だけに依存しないと証明します。「Love」と「Sad and Lonely Times」は奇妙な素材の間へ直接的な感情形式を差し込む。曲順は概念的というより複数的で、精神と身体は矛盾まで含められる広い区分です。

Vanguard 9244/79244

専用モノラル/ステレオで聴く精神と身体

Vanguardは専用のモノラル盤とステレオ盤を別カタログ番号で発売。どちらもA面5曲/B面6曲の全11曲構成を保ちます。

モノラル盤ラベルでは「Death Sound Blues」を「Death Sound」、「Happiness Is a Porpoise Mouth」を「Porpoise Mouth」と短縮しています。別曲ではなく題名の異表記です。

Jules Halfantがジャケットをデザインし、表面にはJohn Bagley、裏面にはMichael K. Wieseの写真が使われました。

題名は電気を内面の思考と身体反応を結ぶ媒体として示します。後年のデジタル版は演奏時間にわずかな差がありますが、歴史的な収録範囲は「Flying High」から「Grace」までです。

1967年5月

1967年5月、Montereyへの道

本作は1967年5月に登場し、地元アンダーグラウンドの支持を全米での認知へ広げました。「Not So Sweet Martha Lorraine」はBillboard Hot 100で95位に達し、バンド唯一の同チャート入り曲となります。Monterey出演で注目が高まった後、LP自体も全米Top 40へ入りました。

当時のFM放送は、器楽曲または長尺曲である「Section 43」「Grace」「The Masked Marauder」も受け入れられました。親しみやすい旋律と妥協しないサイケデリック構造の組み合わせが、まだ定まらない同時代のスタジオ記録から本作を際立たせます。成功はわずか6か月後のVanguard第2作を可能にしました。

デビュー作

サイケデリアの複数の側面を定義したデビュー作

本作はクラシック編成の5人による最も明瞭なアルバム全体の声明であり続けます。政治的な個性は確かですが、一つのプロテスト曲より広い。有名な「Fixin' to Die Rag」は次作の曲です。Cohenのオルガンはギターのフィードバックと同じほど強く、Bay Areaサイケデリアの一系統を定義しました。「Section 43」は周到に形づくられたスタジオ版の個性を保ちながら、長く演奏されるライブ曲となります。

本作は風刺を失わず、アンダーグラウンドの自主出版文化と全国レーベルを結びます。二つの器楽曲は、音色と進行から物語機能が生まれ得ることを示す。モノラル盤の題名異表記と初期EP版は、録音史を意識した聴き比べに応えます。その遺産は唯一絶対とされるサイケデリック音ではなく、均衡を保った幅広さにあります。

オリジナル版

オリジナル11曲と二つの題名異表記

VRS 9244:全11曲、うち2曲は短縮題名で表記。
VSD 79244:同じA面5曲/B面6曲構成。
全11曲の曲順を保持。演奏時間にはわずかな差があります。

オリジナル版は全11曲で、A面は「Section 43」の後に終わります。「Death Sound」と「Death Sound Blues」は同じ演奏を指し、「Porpoise Mouth」と「Happiness Is a Porpoise Mouth」も同じ演奏を指します。

初期EP版の「Section 43」と「Bass Strings」は別録音です。「The Fixin' to Die Rag」は本作に含まれません。「Love」は共同作曲、残る10曲はMcDonald作です。EP版やライブ版と比べる前に「Grace」まで通して聴きます。

聴き進め方

対照として曲順を聴く

  1. 冒頭4曲を、旋律と不安の異なる四つの関係として聴きます。
  2. 「Section 43」をA面全体の到達点として聴きます。
  3. 意図的に凝縮された「Super Bird」からB面を再開します。
  4. Meltonの声を手掛かりに「Sad and Lonely Times」の役割交代を聴き取ります。
  5. 共同の「Love」と内向きな「Bass Strings」を対比します。
  6. 仮面の追跡から「Grace」の減速までを追います。
  7. LPの曲順を聴き終えてからEP版を比較します。

調査資料

出典と参考資料

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