本文へ移動

クラシック・アルバムガイド

Blind Dog at St. Dunstans

Caravan · 1976年 · プログレッシブ・ロック/Canterburyシーン

Jan Schelhaasが初めて参加したCaravanのスタジオ・アルバム。David Sinclairのオルガン主導の構築を、より明るい歌曲の連なりへ置き換えながら、緻密な編曲、木管の色彩、二つの連結構成によって、バンドのプログレッシブな知性を十分に保っています。

1976年4月23日発売オリジナルLP全9曲プロデュース:David Hitchcock
このアルバムをAmazonで見る →

アフィリエイトについて: このページのAmazonリンクから購入されると、追加費用なしでRetroForge Recordsに少額の紹介料が入る場合があります。

作品概要

基本情報

アーティスト
Caravan
発売日
1976年4月23日
アルバム
スタジオ第7作
オリジナル収録曲
9曲
新加入の鍵盤奏者
Jan Schelhaas
プロデューサー
David Hitchcock

重要である理由

平凡に陥らず、歌曲を軸にCaravanを組み直す

『Blind Dog at St. Dunstans』が重要なのは、何も変わらなかったふりをせず、なお継続を選んだCaravanを記録しているからです。『Cunning Stunts』後にDavid Sinclairが離れ、持続するHammondの響きと長尺展開に強く結びついていた鍵盤席へJan Schelhaasが加わりました。Schelhaasはピアノ、エレクトリック・ピアノ、クラヴィネット、ストリング・アンサンブル、シンセサイザーを、より機動的な編曲へ導入。バンドは前任者の語法を再現するよう彼に求めませんでした。

本作はPye Hastingsを作曲面の中心へ明確に据えています。全9曲のうち8曲を彼が書いて歌い、ベーシストMike Wedgwoodは「Chiefs and Indians」を作曲し歌唱。この集中によって、Hastings、Wedgwood、David SinclairがA面を分け合い、Sinclairの「Dabsong」がB面の大半を占めた『Cunning Stunts』より、作者像がはっきりしました。

短く区切られた曲が増えても、構造上の遊びを捨てたわけではありません。「A Very Smelly, Grubby Little Oik」「Bobbing Wide」「Come on Back」「Oik (Reprise)」は、A面で連なる一続きの構成を形づくります。「All the Way」は軽快な歌曲作法と器楽的な余白を交互に置き、約9分をかけてアルバムを閉じます。プログレッシブな試みは、片面を占める一枚岩の大作から、曲間の推移、楽器配置、内部の対照へ移ったのです。

だからこそ本作は、何をもってCaravanらしいとするかを試す格好の一枚です。答えがDavid SinclairのオルガンやRichard Sinclairの声だけなら、『Blind Dog』は後退に聞こえるでしょう。しかしHastingsの旋律感覚、Coughlanのリズム統率、Geoff Richardsonのヴィオラと管楽器、大仰さをしぼませるユーモア、素朴な旋律を精巧なアンサンブルへ変える力まで含めるなら、意図的な再均衡として聞こえます。

1975–76

新レーベル、新たな鍵盤席、そして再び動く編成

『Cunning Stunts』でCaravanは短期間ながら英国チャートへ復帰しましたが、編成はすでに変わり始めていました。David Sinclairは1975年中に脱退を決め、既存の予定を終えたのちJan Schelhaasが後任に就任。グループはDeccaから、新マネージャーMiles Copelandと関係するBTMへ移り、米国盤はAristaが担当しました。

新たな5人編成は1975年後半に北米を巡演し、Frank ZappaやProcol Harumの前座を務めることもありました。新作の準備は12月に始まり、1976年1月にセッションへ移行。このツアー経験は重要です。『Blind Dog』は、明瞭な入り、凝縮された対照、スタジオの音の厚みに頼らない各楽器の個性によって、舞台でも編曲が成立することを前提にしたバンドの設計に聞こえる場面が多いからです。

基礎トラックはLondonのBasing Street Studiosで録音。続いてKentのGraveney Village HallでManor Mobileを使ってオーバーダブを行い、LondonのAIR Studiosでミックスされました。プロデューサーは再びDavid Hitchcock。John PunterとPhil Aultがエンジニアを務め、Steve Prestage、Barry Sage、Dave Hutchins、Robert Ashがアシスタントとして記載されています。

本作は1976年4月23日に発売。Caravanはすぐに新曲を携えてツアーへ出て、5月4日のNew Victoria Theatre公演では「Jack and Jill」を除くほぼ全曲が舞台上で記録されました。翌日のBBCセッションには「All the Way」と連結したOik曲群が含まれます。翌年までにWedgwoodが離れDek Messecarが加入したため、『Blind Dog』はこの正確な編成による唯一のCaravanスタジオ作となりました。

Schelhaas加入期の編成

5人の奏者、柔軟なリード歌唱、的確に配置されたゲスト

Pye Hastingsエレクトリック/アコースティック・ギター、8曲のリード・ヴォーカル
Geoff Richardsonヴィオラ、エレクトリック・ギター、フルート、ホイッスル
Jan Schelhaasピアノ、エレクトリック・ピアノ、オルガン、ARPストリング・アンサンブル、Minimoog、クラヴィネット
Mike Wedgwoodベース、コンガ、「Chiefs and Indians」のリード・ヴォーカル
Richard Coughlanドラム、パーカッション
Jimmy Hastingsゲスト参加:フルート、アルト/テナー・サクソフォン、クラリネット
The Chanter Sisters「Oik (Reprise)」のバック・ヴォーカル
David Hitchcockプロデューサー
John Punter、Phil Aultエンジニア

Schelhaasは、一つの鍵盤音を恒常的な天井にしないことでアンサンブルを変えます。ピアノは歌の一節に句読点を打ち、クラヴィネットはリズム隊へ加わり、ストリング・アンサンブルはコーラスを広げ、Minimoogは一時的なリード声部になれる。彼のパートは装飾する前に各区間を明晰にすることが多く、Hastingsのより凝縮された作曲に適しています。

Richardsonは本作における最大の色彩担当です。ヴィオラは『For Girls』からCaravanへ加わった擦弦の個性を示しますが、ギター、フルート、ホイッスルによって、その役割が一つの決め技に固定されるのを防ぎます。Oik連作では規模の変化に応じてリード・ギターからフルートへ移り、「Bobbing Wide」では装飾的なソロでなく器楽的な橋をつくります。

WedgwoodとCoughlanが編曲を地に足のついたものにします。ベースラインは強拍を失わず旋律的に動き、コンガが第二のリズム面を追加。Coughlanは複雑さを誇示せず、ヴァース、リフ、器楽部、リプライズ間の素早い切り替えを、一つの演奏の一部として感じさせます。

Jimmy Hastingsは、別の木管音域が編曲を実質的に変える箇所だけに登場します。テナー・サクソフォンとクラリネットは「Come on Back」とリプライズに深みを与え、アルト・サクソフォンとフルートは「All the Way」を拡張。The Chanter SistersはOik回帰部だけに加わります。全面を覆う管弦楽層ではなく、機能の明確な客演です。

サウンドと構成

凝縮された形式の内部で進むプログレッシブな試み

『Blind Dog』は1970年代初頭のCaravan作品より明るく、各音が分離しています。ギター、エレクトリック・ピアノ、ベースはオルガンの持続音の下で溶け合う代わりに、異なるリズム位置を占めることが多い。その分離によって、凝縮された曲の中で複数の活発な線が、混雑せず共存できます。

冒頭2曲はこの方法の二つの型を示します。「Here Am I」は鍵盤とギターの素早い応答を通して、直線的なロックの脈動を押し出す。「Chiefs and Indians」では、より強固なベース主導の構造をSchelhaasとRichardsonが彩り、Wedgwoodの声に異なる重心を与えます。

Oik連作は本作で最も明示的な組曲技法です。「A Very Smelly, Grubby Little Oik」が人物像と推進力を定め、「Bobbing Wide」は規模を縮めてフルート主導の接続部へ。「Come on Back」はより豊かな旋律的訴えを開き、「Oik (Reprise)」は歌声と木管の色彩を足して最初の区間を回想します。各曲には個性がありますが、この順序によって単独では生まれない論理が形づくられます。

B面は長さを別の方法で用います。「Jack and Jill」と「Can You Hear Me?」は、一続きの章でなく、器楽展開の余地を持つ独立した歌曲。「All the Way」は最も広い形式で、口ずさめるリフレインと長いフルート、サクソフォン、鍵盤の区間が共存し、親しみやすさと精緻さを対立させません。

David Hitchcockのプロダクションは音を磨きながら、摩擦まで消し去りません。Richardsonのヴィオラはなお鋭く切り込み、ギターは噛みつく感触を保ち、木管は生身の息遣いとともに現れ、Coughlanのドラムセットがステレオ像を固定。仕上げは役割の受け渡しを聞き取れるようにして、編曲へ奉仕しています。

全曲ガイド

4部構成の喜劇的連作を含む全9曲

01

Here Am I

冒頭曲は、自意識に満ちた露出感から始まります。歌い手は深夜の演奏中、自分を見つめる顔々を想像。Hastingsはその不安を、空気中に漂う告白ではなく、きびきびした導入へ変えます。

堅固なリズム隊の上で、エレクトリック・ギターとSchelhaasの鍵盤が短く活力あるフレーズを交換します。編曲は後継者であることを証明する長いソロではなく、動きによって新しい鍵盤奏者を紹介します。

アルバムの幕開けとして、この曲は新たな規模を宣言します。Caravanの基準では簡潔ながら内部は活発で、歌、リフ、器楽的な解放が明確な弧に収まっています。

02

Chiefs and Indians

Wedgwoodが本作で唯一作曲とリード歌唱を担う曲で、作者と語り手の双方が変わります。社会的なイメージは冒頭曲の直接的な自己言及より斜めから描かれ、低い歌声が曲順へすぐに第二の人格を与えます。

Jimmy Hastingsがサクソフォンを加え、ベースとコンガはWedgwoodがリズム隊の内側からグルーヴを形づくるのを支えます。Schelhaasは曲を鍵盤の見本市にせず、和声的な細部を提供します。

この配置によって、アルバムが一つの声による8曲連続の変奏になるのを防ぎます。Hastingsが圧倒的多数を書いた作品でも、Caravanの個性の一部となっていた分散型の作者性を保っています。

03

A Very Smelly, Grubby Little Oik

連作の第1部は、Caravanらしい具体的な笑いへの嗜好をもって、冴えない人物を提示します。言葉は意図的に子供じみて肉体的で、プログレッシブ・ロック組曲が暗示する壮大さに逆らいます。

Richardsonがリード・ギターを担い、Schelhaasとリズム隊が曲を凝縮されたブロック単位で動かします。演奏は風刺画を寓話へ格上げせず、音楽的な推進力を与えるだけの真剣さで扱います。

終わりは終止符ではありません。この曲が提示した素材と姿勢を続く3曲が変形するため、冗談そのものが、緻密に比率を整えたA面構成への入口になります。

04

Bobbing Wide

この短い器楽的な橋がOik素材の周囲の空気を変えます。Richardsonのフルートが直前のギター主導の重さに代わり、リズムは移行の流れへ緩みます。

価値は建築的な点にあります。もう一つのヴァースや即座のリプライズを避けることで、Caravanは人物スケッチから聴き手をいったん遠ざけ、「Come on Back」を真に新しい局面として準備します。

デジタル版では小さな独立曲に見えるかもしれません。しかしオリジナル盤の曲順では、短さこそが要点です。前後の曲によって意味を得る蝶番なのです。

05

Come on Back

連作はここで風刺から呼びかけへ向きを変えます。Hastingsの旋律的な訴えが感情の幅を広げ、タイトル句が率直な帰着点を与えます。

Richardsonはリード・ギターとフルートの間を移り、Jimmy Hastingsがテナー・サクソフォンとクラリネットで応答。変化する音域によって、大編成や連続する管弦楽の土台を必要とせず曲が広がります。

音楽が「Bobbing Wide」を経てきたため、率直な歌唱は差し込まれたのでなく、必然として感じられます。組曲技法の核は視点の変化。同じ面の中に、嘲笑、器楽的な宙づり、開かれた願いを共存させます。

06

Oik (Reprise)

リプライズは喜劇的な枠を取り戻しますが、元の編曲には戻りません。Jimmy Hastingsの木管とThe Chanter Sistersのバック・ヴォーカルが、回帰部をより演劇的な規模へ広げます。

構造上の働きの大半を担うのは再認です。「Come on Back」の温かな中心を経て以前の素材を聞くため、人物スケッチは今や記憶と落ちとして機能します。

物語的な解決を装うことなく、連作はA面を閉じます。成果は音楽的です。別々に番号を振られた4曲が、対照と回想によってより大きな弧を描きます。

07

Jack and Jill

B面は、Hastingsが童謡の親しみやすさを大人向けの喜劇へ転用して始まります。陽気な表面と含みのある底流は、親しみやすい旋律へ二重の意味を忍ばせてきたCaravanの長い流儀に連なります。

Hastingsがリード・ギターを担い、A面末尾のフルート/木管中心の響きより直接的なロックの切れ味を曲へ与えます。Schelhaasの多彩な鍵盤パレットは、勢いを失わず編曲が場面転換するのを助けます。

末尾の犬の声と会話が、この曲をアルバム題名の喜劇的な由来へ結びつけます。この音のタグはパッケージと音楽をつなぎますが、残る曲々をジャケットについての物語へ変えるものではありません。

08

Can You Hear Me?

題名の問いが、作品を喜劇的な観察から届かないコミュニケーションへ移します。Hastingsは呼びかけと距離を軸に曲を組み、繰り返される訴えへ、周囲の冗談から想像する以上の感情的緊張を与えます。

編曲は歌声を絶え間ない注釈で埋めず、器楽による応答の余地を残します。リズム隊が一定の前進線を保つ中、ヴィオラ、ギター、鍵盤が前景へ出入りします。

広がりのある終曲前に置かれ、B面の内省的な中心として働きます。長さは展開を許しますが、その本質は組曲を装ったものではなく、一つの完結した歌曲です。

09

All the Way (with John Wayne's Single-Handed Liberation of Paris)

終曲の題名は、おおらかな旋律句と不条理な括弧書きを結びます。この均衡こそCaravanの本質。英雄的な規模をしぼませる冗談の隣で、感情の開放性が生き続けます。

Jimmy Hastingsのフルートとアルト・サクソフォンが、約9分にわたって編曲を開いていきます。Schelhaasは伴奏からリードの色彩へ移り、Richardsonとリズム隊が歌唱部と器楽部の連続性を保ちます。

無関係な楽章を積み重ねず、明確なリフレインへ立ち戻ることで曲は成長します。そのため広がり方はOik連作と異なります。一つの曲が外へ伸びるのに対し、前の構成は名を持つ区間を切り替えます。

終曲として、本作の中心命題を実証します。覚えやすく聴き手へ開かれた歌曲でも、器楽の対話、音色の対照、腰を据えた展開を支えられるのです。

それぞれの場面

観察、回帰、そして人が自分に語る冗談

『Blind Dog at St. Dunstans』は連続した物語ではありません。「Here Am I」は人目にさらされる感覚を扱い、「Chiefs and Indians」は別の社会的領域を示し、Oik連作は喜劇的な人物研究を築き、「Can You Hear Me?」はコミュニケーションへ向かい、「All the Way」は呼びかけと英雄性の茶化しで閉じます。繰り返し現れるCaravanの語調が生むのは、筋書きでなく親縁性です。

複数の曲が、公の演技とその内側にいる人物との距離を見つめます。「Here Am I」は見られていると感じ、Oikは外部の嘲笑によって規定され、「Can You Hear Me?」は呼びかけが隔たりを越えるのかを問います。明るい編曲が、この主題を重苦しくしません。

回帰も構造上の発想です。「Come on Back」が直接語り、「Oik (Reprise)」が実行し、「All the Way」は器楽的な旅の後で旋律の中心を繰り返し取り戻します。本作の凝縮感は、聞き分けられる帰着点に支えられています。

喜劇は、膨らんだ主張を縮めることで働きます。童謡は大人向けの含みへ変わり、いかがわしい地元の人物には多部構成の連作が与えられ、John Wayneにはあり得ない単独解放の功績が帰される。Caravanのユーモアは音楽的な真剣さを打ち消しません。複雑さを重要さと取り違えないよう、作品を守ります。

St Dunstan'sへの道

Canterburyの地理が視覚的な落ちになる

ジャケットは題名を、見覚えのあるCanterburyの土地へ置きます。街路風景はSt Dunstan's地区を通してWestgateを望み、バンドの故郷の地理を作品の喜劇的な個性の一部にします。

題名自体には、一匹の犬が盲目の犬をSt Dunstan'sまで押していくという冗談が含まれます。Noël Cowardに結びつけられる説明で、「Jack and Jill」末尾の会話にも響きます。つまりジャケット、題名、録音された犬の場面が、一つの仕組まれたギャグを形づくります。

デザインはAndrew Archer AssociatesとDavid English。パッケージは初期Caravanのジャケットにあった幻想世界を避けています。観察された人物、冗談、率直な歌曲が住むアルバムには、平凡な都市風景のほうがよく似合います。

オリジナルLPの面分けも、視覚物としての論理を形づくります。A面に4曲のOik連作を収め、B面は最長曲で終わる。面の区切りなしに9曲名を読むと、実際のレコード構成で感じる以上に断片的に見えるかもしれません。

1976年春

厳しい時代に果たした小さなチャート復帰

BTMは1976年4月23日に英国で『Blind Dog at St. Dunstans』を発売し、米国ではAristaが担当しました。5月15日付の英国アルバム・チャートへ入り、最高53位、在位1週を記録しました。

バンドは直ちに英国ツアーを行い、毎晩複数の新曲を演奏しました。5月4日のNew Victoria Theatre録音が特に有用なのは、最もプログレッシブな曲だけを残すのでなく、スタジオ盤のほぼ全構成を観客の前で試しているからです。

7月には「All the Way」と「Chiefs and Indians」がカップリングされシングルになりました。この選曲は本作にいる二人の歌い手兼作者と親しみやすい表面を反映しますが、アルバム版は単純なシングル戦略を越えたアンサンブルの細部に依然支えられています。

批評的評価はしばしば同じ事実をめぐって分かれます。曲が短く、Hastingsの作曲が支配的だという点です。新たな「Nine Feet Underground」を求める聴き手には縮小と聞こえるかもしれません。一方、オーケストレーション、内部の推移、Richardsonのマルチ楽器奏者としての役割へ耳を向ければ、別種の洗練が聞こえます。

かつての4人組を越えて

編曲へ耳を傾けるほど応える、評価の分かれる一枚

『Blind Dog』はしばしば、Caravanが定番とされる初期から離れた地点として扱われます。その年代区分は事実ですが、衰退とは人員上の事実でなく解釈です。本作自身が問うのは、1971年の編曲を再現できるかではなく、David Sinclair後にバンドがどう機能するかです。

後に『Surprise Supplies』および『Here Am I』として発売された1976年の公演記録は、本作を擁護する材料を強めます。『Blind Dog』の曲がセットの大半を占め、舞台で拡張されても成立しているため、凝縮されたスタジオ版はバンドが展開力を失った証拠でなく、選択だったと確認できます。

その後も編成が変わる中でSchelhaasはCaravanの重要人物であり続け、Richardsonの楽器上の柔軟性はオリジナル編成後を代表する持続的な特徴の一つとなりました。本作は、その鍵盤とヴィオラの関係を捉えた最初のスタジオ肖像です。

続く『Better by Far』ではDek MessecarがWedgwoodに代わりました。『Cunning Stunts』と同作の間に置いて聴けば、『Blind Dog』は無名の中間章ではありません。この特定の5人編成、異例なほどHastingsへ集中した曲集、当時の歌曲規模とCaravanのアンサンブル習慣を両立させる一度の試みを捉えています。

どの版を選ぶ?

オリジナル構成を中心に置く

オリジナル9曲LP面の区切りと4曲のOik連作を、意図された位置のまま保ちます。
Repertoire/HTD CD1976年のアルバムそのものへ焦点を保つ、素直なカタログ版です。
Who Do You Think We Are?2022年の公式ボックスは、本作をCaravanのより広いスタジオ/ライヴ史の中へ配置します。

まずオリジナル9曲を順番どおり聴いてください。4曲のOik題名を頭の中で一つのファイルへまとめないこと。それぞれの比率と、休止なしで結ばれる関係の双方が設計の一部です。

RepertoireとHTDによる初期CD版は、BTM/Aristaのオリジナル盤後に本作を再流通させました。カタログの入手状況は変わるため、デジタル配信が短縮選曲でなく約46分の全構成を収めているか確認してください。

2022年の公式ボックス『Who Do You Think We Are?』は、『Blind Dog』をCaravanのスタジオ作群に収め、New Victoria Theatre公演の近くへ配置します。この組み合わせで、精密なスタジオ編曲と直後のライヴでの拡張を比較できます。

公演音源は代用品でなく伴走資料として使いましょう。「Jack and Jill」がなく、ライヴ曲順はアルバムの面構成を変えています。9曲がどう均衡するよう意図されたかを最も明瞭に示すのは、今もスタジオ盤です。

聴き進め方

新しい鍵盤から始め、Richardsonの変わる色彩を追う

  1. 最初の一聴: 全9曲を通して聴き、面の区切りがOikのリプライズと「Jack and Jill」をどう分けるかに注目します。
  2. Jan Schelhaasを追う: 一つの支配的なオルガン音を待つのでなく、ピアノ/エレクトリック・ピアノからクラヴィネット、ストリングス、シンセサイザーへの変化を追います。
  3. Geoff Richardsonを追う: 特にOik連作と「All the Way」で、ヴィオラ、ギター、フルート間の受け渡しを聴き取ります。
  4. 次にライヴと比較: 1976年5月4日の公演で、凝縮されたスタジオ編曲が舞台上でどう開かれたかを聴きます。
  5. その先へ: 『Better by Far』へ進み、さらなるベーシスト交代が同じSchelhaas/Richardsonの枠組みをどう変えるかを聴きます。

調査資料

出典と参考資料

さらに探る

RetroForge知識グラフをたどる

人物、レコード、出来事、思想を結び、このテーマの音楽的背景を深める厳選ルートです。