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クラシック・アルバムガイド

Pictures at an Exhibition (1971)

Emerson, Lake & Palmer · 1971年 · プログレッシブ・ロック

必聴アルバム
Mussorgskyをライヴ・ロックとして再構築し、ELPがクラシック素材を単に再現するのではなく変形した方法を示す作品。
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アルバム早わかり

アーティストEmerson, Lake & Palmer
アルバムPictures at an Exhibition
発売年1971
主要ジャンルプログレッシブ・ロック
RetroForgeガイドの位置づけ必聴アルバム
当時のレーベルIsland (エディションにより異なる)
ガイド区分Tier C
録音日1971年3月26日
録音会場Newcastle City Hall
オリジナル・レーベルIsland
全英チャート最高位3位
形式ライヴ・アルバム

このアルバムを聴く理由

このアルバムが重要な理由

『Pictures at an Exhibition』は、Emerson, Lake & Palmerによるクラシック翻案の方法を、ライヴの実践として聴かせます。トリオはModest Mussorgskyのピアノ組曲をそのまま全曲演奏しません。楽章を選び、並べ替え、オリジナル素材、Greg Lakeの歌、即興的な区間、そして最後の「Nut Rocker」で結びます。

本作が重要なのは、翻案を三人の奏者がリアルタイムで担っているからです。Emersonはオルガン、ピアノ、電子音の色彩を行き来し、Lakeは「Promenade」と「The Sage」に歌の個性を与え、Palmerは移行を身体的な推進力へ変えます。観客の存在が、スタジオでの修正ではなくリスクこそ形式の一部だと証明します。

テープが回るまで

歴史的背景と録音

ELPは1971年3月26日、Newcastle City Hallでこの演奏を録音しました。公式年表は出典をMussorgskyの『Pictures at an Exhibition』とし、全英最高3位を記録しています。

公式リリースページは全12曲の曲順と、英国レーベルIslandを掲載しています。曲順は「Nut Rocker」で終わり、このアンコールのような解放を、Mussorgsky由来の主たる弧から分けています。

演奏者と制作

メンバーと楽器

Keith Emerson

オルガン、ピアノ、キーボード

管弦楽とピアノの素材を増幅された鍵盤用に語り直し、即興的な接続部を導きます。

Greg Lake

ヴォーカル、ベース、ギター

オリジナルの歌形式、歌われる「Promenade」、低音域の土台を加えます。

Carl Palmer

ドラム、打楽器

テンポ、拍子、原素材の変化を演奏の中で一貫させます。

聴きどころ

サウンド

ライヴ録音は、独奏に近い鍵盤区間、トリオ全体の衝撃、歌の区間の規模の違いを保っています。オルガンはオーケストラの質量を思わせますが、編曲はそれを生む奏者が三人だけだという事実を決して隠しません。

「Promenade」は展覧会を巡る道として回帰します。「The Sage」「Blues Variation」「The Curse of Baba Yaga」などのオリジナル区間は、単に隙間を埋めるのではありません。ELPが自らの音楽言語で原典へ意見を述べる姿を示します。

オリジナルの曲順

全曲ガイド

01

Promenade

冒頭主題が、トリオの増幅された言語で想像上の画廊を歩く動きを導入します。

02

The Gnome

角張った鍵盤の形と打楽器が、グロテスクな人物像を不安定な運動へ変えます。

03

Promenade

回帰する主題が視点を変え、本作で最も親密な歌を準備します。

04

The Sage

Lakeのオリジナル・アコースティック曲が、翻案の内部に人間的で内省的な中心をつくります。

05

The Old Castle

持続する鍵盤の色彩が、原典を暗く宙づりになったトリオの環境へ変えます。

06

Blues Variation

グループはクラシックの原素材へ、独自の即興的ブルース枠で応えます。

07

Promenade

最後の回帰が歩行の主題を再提示し、連続するBaba Yagaの区間へ進みます。

08

The Hut of Baba Yaga

簡潔で力強い声明が、終盤の劇的な弧を始動させます。

09

The Curse of Baba Yaga

オリジナルの歌と器楽素材が、その人物像をELP自身の劇場へ拡張します。

10

The Hut of Baba Yaga

原典の主題がさらに勢いを増して戻り、門へ直接向かいます。

11

The Great Gates of Kiev

声、オルガン、トリオ全体の重量が、終曲を到着を告げる公的な賛歌へ変えます。

12

Nut Rocker

最後の翻案が、速度、ユーモア、ロックンロールのアタックで形式上の緊張を解放します。

発想と空気

主題とコンセプト

絵から絵への移動が基本の枠であり続けますが、ELPはそこへ内省、ブルース、幻想、スペクタクルを差し込みます。ここで翻案とは、敬意ある距離ではなく原典との議論です。

ジャケット

カバーアートと装丁

装丁は展覧会という前提を額装された絵へ置き換え、各音楽区間が個別の眺めであると同時に、道程の一部でもあることを強調します。

発売当時

発売と当時の評価

このライヴ翻案は全英3位に達して5週間チャートに入り、再構成された19世紀の組曲を同時代のアルバム・チャートへ持ち込みました。

初回盤以後

評価と遺産

『Pictures』がELPの中心的作品であり続けるのは、トリオのクラシック・ロック手法を観客の前で捉え、限界も興奮も聞こえるまま残したからです。

どの版を選ぶ?

エディションと鑑賞メモ

第1~11曲を主要な翻案の連続体として、「Nut Rocker」を最後の解放として聴いてください。「Promenade」の機能を失わせるシャッフル再生は避けます。

実践的な入口

おすすめの鑑賞順

入口「Promenade」から「The Sage」までをまず聴く。
連続部三つのBaba Yaga区間から「Great Gates」まで続けて聴く。
アンコール「Nut Rocker」を最後の解放として残す。

調査資料

出典と参考資料

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