本文へ移動

クラシック・アルバムガイド

After Bathing at Baxter's

Jefferson Airplane・1967年・サイケデリック・ロック

HollywoodのRCAで録音され1967年11月に発売されたJefferson Airplaneの第3作は、全11曲を名の付いた5群へ配置し、Kantner、Slick、Kaukonen、Casady、Drydenへ新たな作曲空間を与えた。

1967年11月発売5群に分かれた全11曲HollywoodのRCAで録音
Amazonでこのアルバムを見る →

アフィリエイトについて: このページのAmazonリンクから購入されると、追加費用なしでRetroForge Recordsに少額の紹介料が入る場合があります。

作品

基本情報

アーティスト
Jefferson Airplane
発売
1967年11月
アルバム
スタジオ第3作
オリジナル収録曲
11曲
レーベル
RCA Victor
プロデュース
Al Schmitt

重要な理由

成功がバンドを再編する許可になる

『After Bathing at Baxter's』はJefferson Airplaneが『Surrealistic Pillow』の商業的な知名度を使い、同じ年にすぐには読み解けない作品をつくった姿を示す。

ジャケットは番号付きの全11曲を五つの見出しの下へまとめる。この構造は各曲の個性と作者性を保ちながら、LP片面単位の聴取を促す。

創作上の均衡は明瞭に変わる。Kantnerは6曲を単独または共同で書き、Slickは強い個性を持つ2曲、Kaukonenは簡潔な1曲を提供。リズム隊は長編器楽曲「Spare Chaynge」で彼と合流する。

本作はクラシック6人編成が意味し得る範囲を広げる。緊密に駆動するボーカル・ロック、語りのコラージュ、異例のキーボード作法、攻撃的なギター、リコーダーの色彩、長い3人即興がすべて同居する。

単なる橋渡しではなく、独立した実験として重要だ。『Crown of Creation』は暗さをより緊密に組織するが、Baxter'sは拡張そのものが統括手法となった瞬間を保存している。

1967

Jefferson Airplaneが1967年に出した2枚目のアルバム

Jefferson Airplaneは1967年前半に『Surrealistic Pillow』を発売し、Balin、Kantner、Slick、Kaukonen、Casady、Drydenの編成を広く聴かれたスタジオ作で確立した。

続編はその6人を保ちながら作曲の配分を変えた。Balinは1曲を共作し、Kantner、Slick、Kaukonenがより明確に作者として前面へ出る。

セッションはHollywoodのRCAで行われ、Al Schmittがプロデュース、Richie Schmittが録音を担当。編曲、デザイン、ノートはバンド名義。

オリジナル構成は連続した5曲ではなく、番号を持つ全11曲からなる。その周囲に印刷された五つの大きな名称は、構成上のグループ名だ。

RCA Victorは1967年11月に米国でモノ盤とステレオ盤を発売した。

後の拡張版は別テイク、シングル、ライブ、デモを追加する。時代を照らす資料だが、オリジナルの5群構造の外に置かれる。

バンドと制作

権限を再配分した馴染みの6人編成

Marty Balinボーカル、リズム・ギター。「Young Girl Sunday Blues」の共作者
Paul Kantnerリズム・ギター、ボーカル。6曲の単独または共同作家
Grace Slickボーカル、ピアノ、オルガン、リコーダー。2曲を作曲
Jorma Kaukonenリード・ギター、シタール、ボーカル、作曲
Jack Casadyベース。「Spare Chaynge」の共作者
Spencer Drydenドラム、打楽器、ホーン編曲。2曲を共作
Gary Blackman、Bill Thompson追加ボーカル。「A Small Package of Value」の共作者
Al Schmitt、Richie Schmittプロデュースと録音

Kantnerのリズム・ギターと楽曲が作品の連続性の大部分を担う。作曲自体は簡潔でも、組曲内の配置が反復する社会的・共同体的な言葉を大きく感じさせる。

Slickはキーボードを一つの役割へ限定しない。ピアノとオルガンはグループを厚くし、リコーダーと角張った作曲はギターだけでは得られない色彩を導入する。

Kaukonenは「The Last Wall of the Castle」の凝縮したアタックから、「Spare Chaynge」の長い器楽的自由へ移動する。

Casadyのベースは和声のエンジンであり即興する声でもある。強くストロークされる曲さえ、下から動かして感じさせる。

Drydenの貢献は推進力だけではない。打楽器とコラージュが形式素材となり、「Spare Chaynge」の共作名義はリズム隊の作曲上の主体性を裏付ける。

作曲比率が縮んでも、Balinは歌手かつアンサンブル創設者として不可欠だ。「Young Girl Sunday Blues」は彼の直接性とKantnerの硬い枠組みが出会って力を得る。

サウンドと構築

組曲名、硬い輪郭、スタジオによる中断

本作は意図的に『Surrealistic Pillow』より落ち着かない響きを持つ。歪んだギターの輪郭、動くベース、密接な声の混合が空間を奪い合う。

組曲のグループ化は移行と同じほど対照によって働く。コラージュが2曲を中断し、簡潔なボーカル曲が9分間の器楽曲へ開く。

CasadyとDrydenは長編を反復伴奏へ還元せず方向を与える。和声や形式が緩んでも勢いは生き残る。

Slickのピアノとオルガンは装飾ではなく構造だ。とりわけ「Rejoyce」はキーボードの動きで、言葉と旋律が通常のロック的対称性へ抵抗する曲を組織する。

声の個性は集団的なままだが、作者性は聞き分けやすい。Kantnerの広い呼びかけ、Slickの角度あるフレージング、Kaukonenの鋭いアタック、Balinの即時性が異なる中心をつくる。

「A Small Package of Value」ではスタジオ構築が露出する。編集と声を滑らかなバンド演奏の背後へ隠さず、中断を正当な音の一つにする。

全曲ガイド

五つのグループに収めた全11曲

01

The Ballad of You & Me & Pooneil

Streetmasseは、絶えず動くリズム隊に乗るKantnerの広い歌声で始まる。Kaukonenのギターがストロークを横切り、Casadyは一つの静止したベース位置に留まらない。長い器楽前奏なしに広がりを持ち、反復する上昇と複数の声が同じ考えを外へ押す感覚から規模を得る。アルバムと組曲の両方を公的な運動として開く。

02

A Small Package of Value Will Come to You, Shortly

Dryden、Gary Blackman、Bill Thompsonは歌の連続性を、簡潔な言葉と打楽器のコラージュへ置き換える。声、効果音、急な編集がStreetmasseの中央を中断し、両側のロック演奏が予測可能な冒頭の流れになるのを防ぐ。器楽間奏でも無意味なスタジオの残骸でもなく、構築された混乱が編集そのものをアルバムの作者性へ組み込む。

03

Young Girl Sunday Blues

BalinとKantnerは本作で最も直接的な共作ボーカル・ロック曲によりStreetmasseを閉じる。短い形式がコラージュ後のフルバンドを再集合させるが、Casadyのベースと重なる歌声が演奏を型どおりにしない。群内での役割は回復であり、中断を前進する推進力へ戻す。アルバム全体の作曲配分が彼から離れても、Balinの旋律的な即時性は聞こえる。

04

Martha

The War Is Overは、より親密なKantner作品で始まる。ギター音型、抑えたアンサンブルの入り、穏やかに巡る旋律がStreetmasseの公的なエネルギー後に内向きの空間をつくる。簡潔さはBaxter'sの形式的冒険が長さだけに依存しないと示す。「Martha」と「Wild Tyme」を一つの見出しの下に置き、個人的な魅惑と世代的宣言を隣室へ収めるが、一続きの物語とは主張しない。

05

Wild Tyme

Kantnerは強いビート、反復する歌の宣言、ギター主導の勢いで第2群を外向きにする。編曲はラジオ向けコーラスの磨かれた対称性なしに共同的に響き、個々の声と楽器は粗い輪郭を残す。「Martha」の後では集団的な自信が規模の拡大に感じられる。The War Is Overは私的な注意と、新たに主張される公的な現在を対照させる2曲として働く。

06

The Last Wall of the Castle

Kaukonenは本作で最も凝縮したギター・アタックによりHymn to an Older Generationを始める。歌、リード線、リズム隊が装飾の余地をほぼ持たず動き、抵抗を簡潔で身体的な演奏へ変える。Kantnerの広い共同体的作曲とは異なる作者性をKaukonenへ与える。壁は言葉だけでなく音楽的でもあり、緊密な形式と硬い輪郭が、より斜めでキーボード中心の「Rejoyce」に先行する。

07

Rejoyce

Slickの作品はピアノ主導の和声運動、リコーダーの色彩、角度を変え続ける歌の線でA面を閉じる。一つのギター・リフ上に築かず、編曲は急な転回と蓄積するイメージを通じて彼女のフレージングを追う。Kaukonenの直前曲との対照がHymn to an Older Generationを定義し、2人の作家がまったく異なる形式—一方は凝縮され電気的、他方は文学的でキーボードが形づくる—で受け継いだ限界を問う。

08

Watch Her Ride

How Suite It Isは、明瞭な脈動が即座の再入口を与える別のKantner曲でB面を始める。密接な声とリズム・ギターが上昇感を生み、Casadyのベースが反復する枠を動かし続ける。第2曲が通常の歌の比率を捨てるため、この簡潔な形が重要だ。「Watch Her Ride」はB面が方向感覚を失わず器楽的な不確かさへ進む出発点となる旋律宣言を与える。

09

Spare Chaynge

Casady、Dryden、Kaukonenが本作の長い器楽的中心を共同作曲。ベース、ドラム、リード・ギターはヴァース反復ではなく聴き合いによって発展し、各奏者が交互に勢いを定め、抵抗する。ボーカル不在はこの曲固有であり、アルバム全体の分類ではない。How Suite It Isの中で、「Watch Her Ride」の簡潔で社会的なエネルギーを開かれた3者交渉へ変える。

10

Two Heads

Slickは分裂した視点と鋭く形づくられた歌のフレージングを軸に、緊張した曲でShizoforest Love Suiteを開く。キーボードとバンドは彼女のイメージを和らげず句読点を打つ。直前の器楽曲後に言葉が凝縮して戻るが、音楽はB面の探求的性格を保つほど不安定だ。独立した曲の個性は、組曲見出しを一続きの筋書きと取り違えてはならない理由も示す。

11

Won't You Try / Saturday Afternoon

Kantnerの対になった終幕部は、声、ストロークのリズム、徐々に広がる共同体への招待を集める。題名のスラッシュは重要で、結ばれた二つの歌の発想が番号付きの一つの終曲となり、境界を消さず接続するアルバム全体の習慣を映す。反復は強制ではなく祝祭となり、フル・アンサンブルが終わりを共有空間へ変える。Baxter'sの中断へ、形式的な整然さではなく目的を持つ集団運動で応える。

五つの組曲群

一つの筋書きではなく、状態の連なり

五つの組曲名が構造を与えるが、アルバムに一つの登場人物群、場所、連続物語はない。各群が主題的・音楽的な近隣をつくる。

Streetmasseは公的規模の歌、メディア的なコラージュ、直接的なボーカル・ロックを結ぶ。主題は個々の歌詞と同じほど大衆的な経験にある。

The War Is Overは親密さと世代的主張を対にし、Hymn to an Older GenerationはKaukonenの抵抗をSlickの文学的な挑戦と並べる。How Suite It Isは簡潔な歌の招待を長い器楽的交渉へ結び、形式そのものを接点にする。

Shizoforest Love Suiteは分裂した知覚と集団の集合を通じて閉じる。全体の動きは解決した物語ではなく、反復する中断から共有される終幕へ向かう。

Ron Cobb

Ron Cobbが描く空飛ぶSan Franciscoの機械

Ron CobbのジャケットはJefferson Airplaneの名をあり得ない飛行機械へ変え、航空機のイメージをSan Franciscoの家のような胴体へ結ぶ。混み合った漫画的エネルギーは、別々の作家と形式が一つの乗り物へ収まる作品にふさわしい。写真はAlan Pappé、デザインとノートはバンド名義で、装丁もまた共同構築となる。

印刷された組曲見出しは不可欠な聴取情報であり、平板なデジタル版の11曲一覧が隠し得る構成の層を示す。

RCA Victor

RCA Victorからの冒険的な続編

RCA Victorは1967年11月に『After Bathing at Baxter's』を発売。同年2枚目、通算3枚目のスタジオ作である。全11曲/5群の形式は、長い器楽演奏と露出したスタジオ・コラージュを簡潔な曲と並べた。

そのため『Surrealistic Pillow』より即効性の低い続編となったが、無定形ではない。オリジナル各曲には明確な作者上・曲順上の役割がある。

本作は飛躍した6人編成を保ちながら、作曲空間をKantner、Slick、Kaukonen、そしてCasady/Dryden/Kaukonenの器楽トリオへ再配分した。1968年の『Crown of Creation』はより凝縮した暗さを示すが、Baxter'sは構築の開放性と見える継ぎ目で際立つ。

カタログの転換点

Surrealistic Pillowの難解な双生児

Jefferson Airplaneのスタジオ制作がアンサンブルとしての評判と同じほど探求的になった地点として評価されることが多い。「Spare Chaynge」はKaukonen、Casady、Drydenが声なしで大形式を築く最も明瞭なスタジオ記録。「Rejoyce」はSlickが強力な歌手だけでなく、器楽作曲家とキーボード構築者として重要であることを示す。

5群構成は後のロック組曲的思考を予告しつつ、別々に名義を持つ11曲へ根ざす。『Surrealistic Pillow』との関係が生産的なのは両作が異なるからこそで、一方はクラシック編成の歌の力を明確にし、もう一方はその編成がどこまで伸びられるかを試す。

どの版を選ぶ?

四つの資料追加より先に五つの群

オリジナルLP2面にわたり、五つの組曲見出しの下へ番号付き全11曲を配置。
拡張版オリジナル曲順後にライブ、モノ・シングル、別テイク、デモを追加。
推奨インデックス印刷された大きな構造をたどりながら、全11曲の個別性を見えるまま保つ。

オリジナル作としては「Won't You Try / Saturday Afternoon」で止める。長いライブ版Ballad、モノ版Martha、別テイクTwo Heads、Balinのデモは後年の補足だ。版が組曲群を明示的にその方法で索引化しない限り、曲順を5曲へ畳んではならない。器楽作品にも分類しない。「Spare Chaynge」は歌中心の作品内にある唯一の長編器楽曲だ。

面の順序を保つ。「Rejoyce」から「Watch Her Ride」への変化は、LP規模で設計されたリセットだ。

聴き方の道筋

グループと個々の作家を聴く

  1. まず五つの名付けられた各群を、構成曲の間で止めずに聴く。
  2. 次に作者をたどる。Kantner、Dryden/Blackman/Thompsonのコラージュ、Balin/Kantner、Kaukonen、Slick、器楽トリオ。
  3. Casadyのベースが簡潔な歌と開かれた即興の双方の下で動きを生む様子を追う。
  4. Slickの2曲を比べ、ピアノ主導の拡張と簡潔な歌の緊張を別々の解法として聴く。
  5. Streetmasseの中断と、終幕組曲がアンサンブルを集めようとする働きを対照させて終える。

調査経路

出典と参考資料

さらに探る

RetroForge知識グラフをたどる

人物、レコード、出来事、思想を結び、このテーマの音楽的背景を深める厳選ルートです。

ジャンルとシーン