作品概要
基本情報
- アーティスト
- Country Joe and the Fish
- 発売
- 1967年11月
- アルバム
- スタジオ第2作
- オリジナル収録曲
- 主要10バンド
- レーベル
- Vanguard
- プロデューサー
- Samuel Charters
重要である理由
意図的に多彩な作品に収められたプロテストの定番曲
冒頭の「Fish Cheer」と「I-Feel-Like-I'm-Fixin'-to-Die Rag」はAmerican rock屈指の直接的な反戦風刺ですが、続く9曲はその脚注に収まりません。
Ragは陽気な参加を通じ、軍の徴募、将軍、戦時ビジネス、親の追従を攻撃します。親しみやすい音楽は告発を和らげず、むしろ鋭くします。
「Who Am I」は公の見世物から私的な不確かさへ即座に転じます。その急変が作品全体の設計を示します。
「Pat's Song」「Rock Coast Blues」「Magoo」はA面へ、長い省察、ブルースの運動、名を持つ人物という三つの対人関係を与えます。B面は簡潔な「Janis」から「Thought Dream」へ進み、「Bomb Song」の断片と「Acid Commercial」が割り込み、「Thursday」が単純さを取り戻す。「Eastern Jam」と「Colors for Susan」は器楽で閉じ、McDonaldの言葉の支配を越えてCohen、Melton、Barthol、Hirshへ空間を与えます。デビュー作と同じ5人ですが、New York録音とEd Friednerの特殊効果がより断片的な表面をつくります。
政治風刺、恋愛の傷つきやすさ、スタジオでの遊びが共存する点に本作の価値があります。Ragだけに縮めれば、LPを聴かず一曲の文化的名声を反復することになります。
New York、1967年
デビューから6か月後
『Electric Music for the Mind and Body』は1967年5月に登場し、Monterey Pop Festival出演と夏の広範な活動につながりました。
表題のRagは1965年、『Rag Baby』企画でアコースティックなジャグバンド形式として初登場。Vanguard版は新たなエレクトリック・バンド録音です。
Vanguardはデビューから6か月後の11月に第2作を発売。主なセッションは1967年7〜9月、New YorkのWest 23rd Street 71番地にあるVanguard Studiosで行われました。Samuel Chartersが再び制作し、Ed Friednerが録音と特殊効果を担当しました。
「Thought Dream」は2月のBerkeleyセッションで始まった素材を使うため、全編をNew York録音とすべきではありません。編成はMcDonald、Barry Melton、David Bennett Cohen、Bruce Barthol、Gary Chicken Hirshのままです。
後のWoodstock演奏はMcDonaldのソロ出演で、改変された四文字のcheerを使いました。歴史的には重要ですが、1967年LP冒頭の音や綴りではありません。
クラシック編成の5人
同じ5人が絶えず楽器を持ち替える
McDonaldは2曲の間にカーニバルの呼び込みから内向きな問い手へ移ります。その声の幅が公的素材と私的素材を結びます。
Meltonのギターは固定したリード役に収まるより、Cohenへ応答する時に最も力を発揮します。「Eastern Jam」は順序立てた交換を明示します。
Cohenはカリオペの風刺、チェンバロの親密さ、オルガンの量感まで、最も広い色彩を提供します。Bartholは実験的な場面を接地させ、「Janis」へハーモニカを加え、アコースティックな感触と異色の鍵盤音を結びます。
Hirshは打楽器を作曲として扱います。コンガが「Eastern Jam」を特徴づけ、ベルとワイン瓶がより奇妙な空間へ入ります。
Chartersは明瞭なアンサンブル音を保ちながら、大胆な様式転換を許します。Friednerの効果は「Bomb Song」と「Acid Commercial」の割り込みを偶然のテープ断片でなく作品構造にする。多様さを説明する客演オーケストラや代替編成は不要で、5人が楽器と編曲機能を変えています。
風刺と色彩
カリオペの風刺、オルガンのサイケデリア、器楽による解放
「Fish Cheer」は観客参加を徴募のパロディへ変え、カリオペの色彩がRagを死のカーニバルへ押し進めます。「Who Am I」は群衆の声をアコースティックな不安とCohenのリードギターへ置き換える。「Pat's Song」はオルガン、ベル、辛抱強いギター展開で個人的な呼びかけを伸ばします。「Rock Coast Blues」はデビュー作を写さず、音楽を強固なブルースの歩みへ戻します。
「Magoo」は重なる声とCohenのギターで名を持つ人物を捉えにくくします。「Janis」は簡潔で優しく、チェンバロ、カリオペ、ハーモニカがアコースティックな中心を彩る。「Thought Dream」はオルガンとギターで広がり、挿入された爆弾と広告の断片が連続性を揺さぶります。
「Thursday」は反復と単純な旋律形式で親密さを取り戻します。「Eastern Jam」はHirshのコンガ上で最初のギター・ブレイクをCohen、次をMeltonへ割り当てる。「Colors for Susan」は器楽で閉じ、アコースティック/エレクトリックギター、ベース、ベル、ドラムが内省的な風景へ落ち着きます。
全曲ガイド
主要10バンドと三つの埋め込まれた中断
The Fish Cheer / I-Feel-Like-I'm-Fixin'-to-Die Rag
FISHと綴るcheerが聴き手を徴募し、McDonaldの快活な旋律が徴募そのものを暴きます。集団の声、カリオペ、打楽器が戦争をカーニバル商売へ変える。後のWoodstockでの変形はオリジナル盤の演奏ではありません。
Who Am I
集団の確信の後に孤独な問いが来ます。アコースティックギターとCohenのリード・フレーズが自己を不安定にし、反戦の冒頭曲が作品全体を一つの公的な調子へ支配するのを防ぎます。
Pat's Song
5分の個人的な呼びかけがオルガン、ベル、Meltonのギターを通じて成長します。編曲は愛情と距離を徐々に変え、A面で最も広い感情空間をつくります。
Rock Coast Blues
バンドは地に足のついたブルース形式へ戻ります。Meltonがリードとリズムを担い、McDonaldとCohenがアコースティック/リズム面を支える。海岸はサイケデリックな抽象でなく運動になります。
Magoo
名を持つ人物が伝記でなく曖昧さによってA面を閉じます。CohenのリードギターとMeltonの第二声がMagooを反射の中へ現し、公的な冒頭の唱和から遠く離れて面を終えます。
Janis
Janis Joplinへ捧げたMcDonaldの曲が、異例の優しさでB面を始めます。Cohenのチェンバロとカリオペ、Bartholのハーモニカ、Meltonのギターがアコースティックな中心を圧倒せず囲みます。
Thought Dream
初期に始まった基礎が本作最大のサイケデリック構築になります。オルガンとギターが長い形式を支え、「Bomb Song」の断片と「Acid Commercial」が戦争と偽広告で夢へ穴を開けます。
Thursday
別の人を見つけたという反復宣言が、「Thought Dream」の編集後に率直さを戻します。CohenのアコースティックギターとMcDonaldのオルガンが予想される役割を交換し、単純さが平凡になるのを防ぎます。
Eastern Jam
終盤最初の完全器楽曲は対話を明示します。最初のギター・ブレイクをCohen、二つ目をMeltonが取り、Hirshがコンガを加える。題名は時代の音楽語法を示しますが、即興を曖昧な異国趣味にはしません。
Colors for Susan
最後の器楽曲は議論を辛抱強い編曲へ置き換えます。McDonaldのアコースティックギター、Cohenの電気的な線、Bartholのベース、Hirshのベルが記憶としての色彩を形づくる。LPは有名な標語を反復せず、内省的に終わります。
問いと帰結
戦争、自己、親密さ、逃避
戦争は強制された陽気さを通じて攻撃され、「Bomb Song」が後の夢の連なりへ暴力を戻します。「Who Am I」と「Thursday」は個人の不確かさから他者の認識へ進む。「Pat's Song」と「Janis」は、一方が広がり、一方が凝縮された異なる個人的な呼びかけです。「Magoo」は自己を外在的で演劇的にし、一人称の問いと対照をなします。
「Acid Commercial」は変性意識が商品宣伝へ変換されることを風刺します。「Eastern Jam」と「Colors for Susan」は言葉の機知が支配した作品から言葉を取り去る。パッケージのボードゲーム論理はRagの議論を延長し、制度が死の帰結を遊びとして扱う姿を示します。
本作の統一性は中断から生まれます。公的な声と私的な声が互いへ繰り返し割り込みます。
Vanguard 9266/79266
死を招く不条理を巡るボードゲーム
Vanguardは1967年11月、モノラル盤VRS 9266とステレオ盤VSD 79266を発売。死へ進むボードゲームのデザインが表題曲の軍事風刺を延長します。オリジナルLPは各面に主要5バンドを記しますが、「Thought Dream」は「Bomb Song」、そのリプライズ、「Acid Commercial」を内部断片として含みます。
「Magoo」後の面替わりが、外向きで人物中心のA面と、記憶や器楽色への関心を深めるB面を分けます。現代の曲表示は埋め込まれた断片を異なる形でまとめたり分割したりしますが、1967年以後のボーナス録音ではありません。
1967年11月
1967年11月、LPを越えて有名になった一曲
本作はデビュー作とMonterey出演の追い風が続く1967年11月に店頭へ並びました。Ragは代表曲となりますが、最も広く知られたのはMcDonaldの1969年Woodstock演奏後です。陽気な形式により、聴衆は歌詞の標的と全面的に向き合う前から参加できました。
デビュー作との比較では、第2作の時代特有の効果と緩い一貫性が強調されがちです。その評価は「Janis」、終盤の器楽2曲、慎重に置かれたB面の中断の精密さを隠します。本作とデビュー作はともにオリジナル編成の商業的、芸術的中心です。
第2作
cheerとWoodstockの記憶を越えて
表題曲は風刺、旋律、参加が切り離せないため、長く残る反戦曲となりました。アルバム版はFISH cheerを保持し、後の四文字cheerは演奏史に属します。Woodstockの記憶はVanguardでの全バンド録音からMcDonaldのソロ版へ注意を移しがちです。「Janis」はLPを回想録にせず、Bay Areaでの具体的な個人的つながりを残します。
「Thought Dream」は編集と偽放送断片を構造装置として使う方法を示します。「Eastern Jam」と「Colors for Susan」は演奏者へ最後の言葉を与える。本作はデビューからわずか6か月後、活動の頂点にあるクラシック編成を記録します。永続的価値はアンセムより大きく、10バンドが集団の唱和から私的な色彩まで意図的に不安定な旅をつくります。
オリジナル版
オリジナルB面の仕組みを保持
オリジナルLPは主要10バンドで、A面は「Magoo」後に終わります。「Bomb Song」「Bomb Song Reprise」「Acid Commercial」はオリジナルB面の構築内に属します。「Thought Dream」には初期Berkeley期の基礎が含まれます。
1967年の冒頭はFISHと綴ります。改変cheerと有名なWoodstock演奏は後のライブ史です。「Eastern Jam」と「Colors for Susan」は器楽曲。ライブ版と比べる前に「Colors for Susan」で止めます。
聴き進め方
アンセムとそれを囲む作品を分けて聴く
- cheerが参加を募り、Ragがその目的を反転させる過程を聴きます。
- そのまま「Who Am I」へ進み、意図された公私の断絶を体験します。
- A面の異なる三つの人物像を追い、「Magoo」で止めます。
- 「Janis」から再開し、「Thought Dream」周辺の挿入断片を保持します。
- 「Thursday」を直接的な歌形式への帰還として聴きます。
- 「Eastern Jam」でCohen、続いてMeltonが順にブレイクを取るのを聴きます。
- プロテスト曲を反復せず「Colors for Susan」にオリジナル盤を閉じさせます。
調査資料
出典と参考資料
- Vanguard公式の作品史と曲構成 — Concord
- オリジナル構成、クレジット、セッション記録 — Country Joe and the Fish archive
- 公的データベースの曲別クレジット — MusicBrainz
- アルバムと批評 — AllMusic
- Country Joe and the Fishアーティスト史 — AllMusic
- Vanguardオリジナル・カタログ記録 — CountryJoe.com