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クラシック・アルバムガイド

Faust IV

Faust · 1973年 · クラウトロック/アヴァンギャルド

1973年にVirginから発売された『Faust IV』は、5人編成のFaustがプロデューサーUwe Nettelbeck、エンジニアKurt Graupnerと6月にOxfordshireのThe Manorで録音しました。一般的には全8曲を両面へ配しますが、オリジナル盤の表記には既知の曲名区切りと曲順の曖昧さがあります。

1973年発売6月にThe Manorで録音Virgin V 2004
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作品概要

基本情報

アーティスト
Faust
発売
1973
アルバム
4作目
スタジオ
Oxfordshire州The Manor
レーベル
Virgin V 2004
プロデューサー
Uwe Nettelbeck

重要である理由

Faustは一貫性を別の破壊工作にする

『Faust IV』はグループの両極を最も明瞭な一枚へ収めながら、その矛盾を解決しません。「Krautrock」は電子音、オルガン、ギターの圧力をゆっくり蓄積して約12分を満たし、ジャーナリズム上のジャンル名を巨大な音楽物体へ変えます。続く「The Sad Skinhead」はレゲエの角度を持つ短い歌へ切り替わり、軽い表面へ意図的な不快感を載せます。「Jennifer」は旋律と優しさを見えるまま残しつつ、テープ、ギターの色彩、奇妙な距離がバラードの安住を防ぎます。

B面は突然のロック、再訪素材、器楽的応酬、語られるスタジオ工程、痛みを認める題名の終曲を通じて加速します。The Manorでの録音は、Wümmeの自作環境の自由の後にVirginのプロ環境を与えましたが、エンジニアKurt Graupnerは技術系統に残りました。オリジナル盤に印刷されたB面の区切りは有名なほど紛らわしく、版の歴史が事実に責任を持つガイドの一部になります。本作が重要なのは、見かけの親しみやすさが決して中立ではないからです。判別できる各形式に、それを不安定にする制作上の選択、題名、中断が含まれます。

The Manor、1973年

Wümmeの自由からThe Manorの時計へ

『The Faust Tapes』は1973年初め、Virginの49ペンス施策を通じてグループを広い英国聴衆へ紹介しました。新録アルバムのため、Faustは住居型のWümme環境を離れ、Oxfordshire州Shipton-on-CherwellにあるVirginのThe Manorスタジオで制作しました。オリジナル発売資料に記録されたセッションは1973年6月です。編成はWerner Diermaier、Hans Joachim Irmler、Jean-Hervé Péron、Rudolf Sosna、Gunther Wüsthoffでした。

Uwe NettelbeckがプロデュースしKurt Graupnerがエンジニアを務め、物理的な制作環境が変わっても二人の中核協力者を保ちました。A面は3曲、B面は表記と後年のインデックスがきれいに一致しない複雑な曲順です。Tony Conradとの共作『Outside the Dream Syndicate』も広いFaust周辺から現れた後、Virginは1973年にV 2004として発売しました。オリジナル・グループが1970年代初頭に連続活動した期間で、最後に発売された新録アルバムとなりました。

5人編成のFaust

5人の奏者がWümmeの機械を英国へ運ぶ

Werner “Zappi” Diermaierドラム、打楽器
Hans Joachim Irmlerオルガン、キーボード
Jean-Hervé Péronベース、ヴォーカル
Rudolf Sosnaギター、キーボード、ヴォーカル
Gunther Wüsthoffシンセサイザー、サクソフォーン
Uwe Nettelbeckプロデューサー、カバーアート
Kurt Graupnerエンジニアリング、特殊機材
Gunther Wüsthoffカバーアート協力

Diermaierは「Krautrock」のゆっくり増す力を保ち、その後「The Sad Skinhead」が求める切り詰めた軽さへ転じられます。Irmlerのオルガンは本作をつなぐ組織で、巨大なドローン、リズムのアクセント、損傷した賛美歌として働けます。Péronのベースと声は、周囲の編曲が皮肉に振る舞っても複数の歌へ直接的な身体中心を与えます。Sosnaのギターと鍵盤作法は「Jennifer」と「It's a Bit of a Pain」に不可欠で、そこではFaustの構造的な冗談の中でも脆さが生き残ります。

Wüsthoffのシンセサイザーとサクソフォーンは長い冒頭曲とB面の器楽的応酬を広げます。Nettelbeckの制作は『The Faust Tapes』ほど明白にモンタージュ主導ではありませんが、曲順は今も急激な規模変化を中心にします。GraupnerはFaustの共同生活習慣を前提にしないスタジオへ、特殊機材とバンドへの知識を持ち込みました。記録された5人編成にデビュー時のドラマーArnulf Meifertは含まれず、別時期のアーカイヴ・ボーナスで暗黙に人数を増やすべきではありません。

ドローンと歌

ドローン、切り詰めた歌、不安定なレゲエ

「Krautrock」は遠い電気的地平として始まり、オルガン、打楽器、歪んだギターを加え、持続音が身体的な勢いを得ます。「The Sad Skinhead」はオフビートのリズムと乾いた器楽空間を使い、巨大な冒頭曲を小さく不穏な歌の機構へ縮めます。「Jennifer」は穏やかな旋律を中心にしながら、処理されたギターと漂う細部で囲み、感傷的な終結を防ぎます。「Just a Second」は突然の高エネルギー噴出としてB面を始め、安定は一時的かもしれないと題名が正確に警告します。

「Picnic on a Frozen River」は初期Faustの小品を長い第2景として再訪し、自己反復を別の変形形式にします。「Giggy Smile」はグルーヴと器楽的応答を行き来し、「Läuft」はスタジオの不確かさを隠さず、話し声と工程を露出します。「It's a Bit of a Pain」はアコースティックに感じる歌形式と電子的摩擦を結び、損傷を旋律と同じ空間へ置きます。本作の一貫性は制御された規模での対比から生まれます。各曲は判読できますが、隣接関係は単一のジャンルや感情姿勢を拒みます。

全曲ガイド

議論のあるB面を渡る現代的な八つの目印

01

Krautrock

低い電子音とオルガンの場がゆっくり密度を増し、打楽器とギターが加わると、曲は稼働中に組み立てられる機械のように振る舞います。題名を説明する歌はありません。英国音楽誌の分類を曲名にすることで、Faustはラベルを受け入れると同時に、過剰な12分のドローンへ引き延ばします。ドイツ・ロックの概観でも単純なパロディでもなく、蓄積する力がジャンル命名を物質的に不十分に感じさせます。

02

The Sad Skinhead

転換は即座です。簡潔なオフビート・リズム、切り詰めたギター、歌の旋律が冒頭曲の記念碑的規模を置き換えます。レゲエの抑揚は聞こえますが、Faustは確立した様式を再現せず角張って扱います。題名と歌詞が、一見軽い編曲の下へ不安をつくります。短さは本作の設計に不可欠で、テープ・コラージュや長時間を要せず、判別できる歌を不安定にできると証明します。

03

Jennifer

優しい旋律中心が静かなギターと鍵盤の色彩上で展開します。処理され逆再生のように感じる質感が徐々に空間を複雑にし、美しさと方向感覚の喪失を共存させます。Jenniferには名前がありますが完全な経歴は与えられず、歌の感情的直接性は音と反復にあります。A面を締める曲として、冒頭曲の圧力も第2曲の皮肉も提示せず、脆さをFaustの明確な第3の様式として確立します。

04

Just a Second (Starts Like That!)

B面は高速のアンサンブル力と、自らの唐突な開始をほとんど滑稽に意識する感覚で噴出します。曲が変異する前にドラムと歪んだ楽器が切迫感をつくります。オリジナルと後年の一部曲目表は、この素材を続く「Picnic」のtableauへ異なる方法で接続するため、現代の境界は疑いのない作曲法則ではなく案内として扱うべきです。順に聴くと「Jennifer」の壊れやすい静けさを破壊し、アルバムを身体的行動として再開します。

05

Picnic on a Frozen River / Deuxième Tableau

Faustは『So Far』の小品を再訪しますが、単純な再演を拒みます。第2景はアンサンブル展開と変化した文脈によって冷たく不安定な像を広げます。馴染みある身振りは、移行と印刷上の区切りが歴史的に混乱した、長いB面の流れへ置かれます。初期録音を決定稿として扱わず自作素材を再利用できると示し、記憶を作業部品にします。

06

Giggy Smile

簡潔な器楽と歌の応酬が、ジャムの緩さと編集曲の配分を持ってグルーヴ、管楽器、鍵盤、ギターを進みます。題名は物語ではなく遊びの表面を与えます。オリジナル装丁では、この区間周辺の境界がB面表記問題の一因です。現代のインデックスは耳で切り分ける助けになりますが、音楽は「Picnic」から「Läuft」へ急速に進む連続部の一部として最も効果的です。

07

Läuft… Heisst das es läuft oder es kommt bald… Läuft

長いドイツ語題名は、テープが回っているかというスタジオ状況の問いを曲の個性へ変えます。話し声、器楽断片、工程は発売前に編集で除く素材ではなく、公的素材になります。その身振りがプロ環境のManor作品をWümmeの透明性へ結び戻します。短いながら概念上の中心です。録音は見えない容器ではなく、収録への不確かさ自体も収録できます。

08

It's a Bit of a Pain

終曲は声とアコースティックに感じる和声が導く、比較的露出した憂鬱な歌形から始まります。電子ノイズは別の実験区間に留まらず、その親密さへ切り込みます。題名は摩擦を控えめに言い、痛みを感情的主題であると同時に聴取表面の文字どおりの攪乱にします。Faustは旋律と摩擦を一緒に保って終え、どちらも他方を消さず、壮大な前衛的頂点も要りません。

名づけの問題

ラベル、痛み、ジャンル性という冗談

『Faust IV』に統一した物語はありませんが、名前の十分性を繰り返し問います。「Krautrock」は外部のジャンル名を、その分類を定義するには特異すぎる音楽の題名にします。「The Sad Skinhead」は安定した共感的な人物描写を示さず、感情状態と政治・社会的イメージを結びます。「Jennifer」は物語の細部を伏せたまま、一つの名前へ異例の優しさを与えます。

「Picnic on a Frozen River」は不可能な余暇の場面を名づけ、『So Far』ですでに使った題名へ戻ります。「Läuft」は技術的な会話を作曲へ変え、通常なら演奏が収録されたと保証する機械を露出します。「It's a Bit of a Pain」は言葉では自らの攪乱を小さく言いながら、歌とノイズの衝突を最大化します。全編で名前が期待をつくり、音がそれを試し、方向転換し、損傷させます。

Virgin V 2004

空白の記譜と誤解を招く印刷地図

Virginオリジナルのカバーは、Faustの透明なデビュー作や『So Far』のプリント作品集に比べて抑制されています。まばらな記譜と大半が空白の空間により、第4作を未完文書のように提示します。NettelbeckとWüsthoffがカバーアートにクレジットされています。視覚的ミニマリズムによって、バンド名とローマ数字風の作品名は内部の音楽より整然として見えます。

その秩序は印刷されたB面情報で崩れます。曲名と区切りが長く続くインデックス混乱を生みました。装丁はミニマルな設計であると同時に、不完全な文書証拠です。後年のCDはしばしば8曲へ整理し、セッションや別バージョンを第2ディスクへ追加します。責任ある版の歴史は、オリジナル表記の混乱を保ちながら、聴き手へ使える現代的地図を与えます。

1973

通常価格のVirgin盤が商業的に失敗

Virginは1973年に『Faust IV』をV 2004として発売しました。『The Faust Tapes』が生んだ異例の露出に続きましたが、通常のフルプライス・アルバム条件へ戻りました。より明瞭な歌と曲区分を提示した一方、冒頭12分のドローンと不安定なB面は主流の期待に抵抗しました。Faustの廉価盤聴衆を、Virginに十分な商業的成功へ転換できませんでした。

当時の英国での注目は、催眠的構造、荒唐無稽、見かけの親しみやすさの対比を認識しましたが、ここで記録できるチャート突破には至りませんでした。オリジナル・グループは録音を続けましたが、計画された後続素材はVirginから通常の第5作として発売されませんでした。Faustは1970年代半ばに一つの連続組織としての活動を止め、後年の別編成で戻りました。『Faust IV』の地位は即時の大衆市場成績ではなく、再発と批評的な正典化を通じて高まりました。

オリジナル期の終幕

親しみやすくても難しさを保つFaust作品

『Faust IV』はオリジナル期で最も親しみやすいFaust作品と広く見なされますが、親しみやすさを通常性と混同しない場合にのみ有用な説明です。「Krautrock」は議論のあるジャンル名に結びつく代表的な長大曲の一つになりました。「Jennifer」と「The Sad Skinhead」は、簡潔な旋律と急進的文脈が対立物である必要はないと後の実験音楽家へ示しました。終曲での歌と電子的摩擦の衝突は、後のノイズポップやポストパンク制作の多くの手法を先取りします。

The Manor録音はFaustをVirgin初期のスタジオ文化へ直接結びながら、Graupnerの技術的存在とNettelbeckの概念的役割を保ちます。デラックス版は別バージョンやセッション素材を明かしますが、発売作品をオリジナル表記より確定的に見せることがあります。オリジナル編成の後年の評価は、編集盤にならず複数の手法を要約できる本作の能力にも支えられます。遺産は長持ちする逆説です。Faustが明瞭になるほど、収まることを拒むものを聴き手はより正確に聞けます。

B面のインデックス

1973年を書き換えずB面を解きほぐす

1973年オリジナルLPVirgin V 2004:A面3曲と、表記の紛らわしいB面曲順。
現代的な案内ここでは全8曲のインデックスを使い、Just a Second/PicnicとGiggy Smile/Läuftの曖昧さは注記に残します。
デラックス版BBC、セッション、別バージョン素材は補遺であり、オリジナル曲順の延長ではありません。

一般的な現代版プログラムはインデックス上全8曲です。オリジナルA面の順序は「Krautrock」「The Sad Skinhead」「Jennifer」で安定しています。オリジナルB面表記には曲名と境界の誤りまたは曖昧さがあります。「Just a Second」と「Picnic」は結合または異なる分割をされる場合があります。

プレス違いの比較では「Giggy Smile」と「Läuft」にも注意が必要です。記録された編成は5人のFaustです。複数曲に歌があるためInstrumental分類は誤りです。ボーナス・セッションとラジオ素材は1973年作の外へ置かなければなりません。

聴き進め方

ドローンから入り、不快感を抱えて出る

  1. ヴァースや固定した頂点を予想せず、「Krautrock」を蓄積させる。
  2. 「The Sad Skinhead」の規模変化を本作最初の構造的な冗談として受け入れる。
  3. 「Jennifer」で旋律と、その周囲の処理された空間を聴く。
  4. 面替えでは、自分の版が異なる目印を使っていても連続性を追う。
  5. 「Picnic」を単純な再演ではなく、変形された自己参照として聴く。
  6. 「Läuft」のスタジオ会話を録音をめぐる議論の一部として扱う。
  7. 終曲とその電子的な痛みへ等しく焦点を合わせて終える。

調査資料

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