作品
基本情報
- アーティスト
- Pearls Before Swine
- 発売
- 1970年8月
- アルバム
- 第4スタジオ・アルバム
- オリジナル曲数
- 10曲
- レーベル
- Reprise RS 6405
- プロデューサー
- Peter H. Edmiston
重要な理由
Rappの最も凝縮された曲とナッシュヴィルの室内楽的精密さが出会う
『The Use of Ashes』では、Pearls Before Swineという変化する集団の個性が、人員上の問題ではなく焦点の定まったスタジオ手法になる。Tom Rappは全10曲を書きElisabethと歌い、Peter Edmistonは二人を、特定の楽器色のため選んだナッシュヴィルの奏者たちの中へ置く。Charlie McCoy、Norbert Putnam、Kenny Buttrey、Buddy Spicher、Mac Gayden、David Briggsは、Rappのひび割れた親密な歌唱を滑らかに消すことなく、セッション合奏の規律をもたらす。フルート、オーボエ、ヴィオラ、チェロ、ヴァイオリン、ハープシコード、ドブロ、ハーモニカによって、オーケストレーションは映画的背景でなく触覚的なまま残る。
A面は灰で磨かれた宝石から、想像上の映画と宇宙飛行を経て、子供と薔薇へ進む。B面は、問い、名を持つ人物、老い、Riegal号の惨事、長い戦争の終曲を通じて、より明確に人間的かつ歴史的になる。全曲がRapp作だが、作品は閉じた独演ではない。Elisabethと器楽奏者たちは、それぞれの物語がどう聞こえるかを絶えず変える。
達成は圧縮にある。約32分の10曲が、私的な像と公的な惨事に、慎重に均衡した一つの言語を共有させる。
オランダとナッシュヴィル
ユトレヒト近郊で書かれ、ナッシュヴィルの3日間で録音
『These Things Too』でPearls Before SwineはESP-DiskからRepriseへ移り、フロリダの原編成はRappを中心に解体した。その後TomとElisabeth Rappは、ユトレヒト近郊のオランダで数か月暮らした。『The Use of Ashes』の大半はそのオランダ滞在期に書かれ、完成したLPはオランダへ捧げられている。
録音は1970年3月、ナッシュヴィルのWoodland Studiosへ移った。3日間のセッションには、Area Code 615の複数の奏者を含む、同地のスタジオ人脈に属する音楽家が参加した。
Peter H. Edmistonが制作、Rick Hortonが録音、Brooks Arthurがミックスを担当。
ナッシュヴィルのセッションでは全10曲の作品に必要な量を超える素材が録音され、一部は後に『City of Gold』へ収録された。Repriseは1970年8月、Pearls Before Swineの第4作かつ同社での第2作としてRS 6405を発売した。
Rappとナッシュヴィルの人脈
二つの声と範囲の明確なスタジオ合奏
全曲をRappが単独で書いたことは歌詞の連続性を明確にするが、彼のギターがすべての編曲を決めるわけではない。Elisabethの声は彼の周囲で尺度を変え、私的な思いを対話へ広げたり、リフレインを共同体の声にしたりする。McCoyのドブロ、ギター、ベース、ハーモニカは、フォーク/カントリーの色をナッシュヴィル様式一色でなく個別の選択として導入する。PutnamとButtreyは安定した低音域とリズムの土台を作るが、新たに名づけられたPearlsの編成ではなくセッション参加者である。
Spicherはヴァイオリンの明るさ、ヴィオラの深さ、チェロの重みを行き来し、一人の弦奏者で複数の感情域を支える。Briggsのピアノとハープシコードは、直接的な曲を「From the Movie of the Same Name」のような宙づりの曲から分ける。DukeとPippinはフルートとオーボエを持続的な甘味づけでなく対旋律として使う。Edmiston、Horton、Arthurは、技術的な洗練自体を主題にすることなく、その演奏の中へRappの声の脆さを保つ。
管弦楽化された親密さ
脆い物語を囲むハープシコード、ドブロ、弦、管
「The Jeweler」は簡素なギターと声を中心に、繊細な鍵盤と管弦楽的細部を配して始まる。清掃という行為は、残滓を通じた啓示の型になる。「From the Movie of the Same Name」は大半が器楽で、ハープシコードと管楽器が、筋書きを与えられた映画よりも存在しない映画を鮮明にする。「Rocket Man」は簡潔な上昇と下降の編曲で、宇宙旅行を家族との別離と死から切り離さない。「God Save the Child」と「Song About a Rose」は規模を拡大せず、保護と有機的な脆さによってA面を完成させる。
「Tell Me Why」は直接的な問いでB面を始め、「Margery」は抽象性へ一つの名で答える。「The Old Man」は抑えた速度と低い楽器の重みで、老いを観察される人間の過程にする。「Riegal」はRappの声を記録映画の語りへ変えず、歴史的惨事を曲順へ持ち込む。「When the War Began」は5分を超え、簡潔な抗議標語で終わらず最後の編曲を蓄積させる。
全曲ガイド
The JewelerからWhen the War Beganまでの10曲
The Jeweler
宝石職人が灰で貴重な素材を磨き、損傷、残滓、取り戻した明瞭さを一つの小さな行為へ結ぶ。Rappの抑えた声と精緻な楽器の細部は、技を富の誇示でなく道徳的実践にする。
From the Movie of the Same Name
題名は聴き手に存在しない映画を約束し、大半が器楽の編曲は物語なしに雰囲気を与える。Briggsのハープシコードは不在を、音が独自の場面を投影できるスクリーンへ変える。
Rocket Man
RappはRay Bradburyの宇宙飛行士の物語を下敷きにするが、機械を、繰り返す旅立ちとともに生きる家族より後景へ置く。宇宙は解放ではない。距離は仕事、恐れ、帰還できない可能性になる。
God Save the Child
よく知られた祈願の形式を、一つの脆い命へ絞る。Elisabethの声と室内楽的編曲は保護を複雑にし、安全が訪れる証明でなく共有される願いにする。
Song About a Rose
A面は、美と結びつきながら棘と腐朽を備えたものへ至る。Rappは装飾的な描写を避け、短い曲は薔薇を、注意の向け方で意味が変わる生き物として扱う。
Tell Me Why
B面はA面の像を直接的で答えのない要求へ置き換えて始まる。編曲は均衡を保つため、切迫感は音量増加でなく繰り返される問いから生じる。
Margery
固有名が作品の人間的尺度を凝縮する。RappはMargeryを完全な伝記へ変えず関係を描き、ナッシュヴィルの合奏は不在を聞き取れるだけの空間を残す。
The Old Man
老いは知恵の一般的象徴でなく、時間の中で観察される一人の人物として現れる。低い弦と節度ある動きは、憐憫や解決を強いず日常の忍耐へ重みを与える。
Riegal
Rappは、題名に発売時の綴りを残し、抑制した物語の枠から戦時の監獄船Rigel号沈没へ近づく。大量死と船長による最後の座礁を認めながら、惨事を見世物にしない。
When the War Began
最長曲は、一つの歴史的な船から戦争の広い反復へ戻って閉じる。Rappの静かな歌唱の周囲に楽器が積み重なり、人間の声と組織的暴力の対照を作品最後の圧力にする。
用途と残滓
愛、記憶、機械、戦争の後に残るもの
作品に直線的な筋書きはないが、灰が一つの方法を確立する。残ったものは、磨き、露わにし、記憶を保ち、破壊を証言できる。「The Jeweler」は残滓を建設的に使う一方、「Rocket Man」と「Riegal」は磨き去れない人間の喪失へ近づく。存在しない映画と遠い宇宙飛行士は、ともに物語が経験をどう媒介するかを試す。子供と薔薇は脆さをA面の中心へ置く。
「Tell Me Why」は説明を拒み、「Margery」と「The Old Man」は歴史が名を持ち老いていく人々に生きられると主張する。「Riegal」は個人的観察から記録された戦時惨事へ移る。「When the War Began」は、すべての争いが同一だとせず、その事件を反復へ広げる。したがって題名の意味は複数のままだ。灰は道具、残滓、祈りの素材、暴力が残すものの証拠である。
Reprise 6405
Reprise RS 6405を飾る捕らわれたユニコーン
米国Reprise原盤のカタログ番号はRS 6405。ジャケットには、1495〜1505年頃に織られ現在Metropolitan Museum of Artが所蔵するタペストリー『The Hunters Return to the Castle』の細部を複製する。ユニコーンの殺害と遺骸の城への帰還を結び、作品が始まる前から美と暴力を並置する。
Ed Thrasherがアートディレクションを担当。各面5曲で、それぞれ「Song About a Rose」と「When the War Began」が終点。オランダへの献辞は、曲の大半を書いた場所を記すもので、ナッシュヴィルで演奏を録音した場所ではない。
Repriseでの第2作
チャート外から長く批評的生命を得た作品
Repriseは1970年8月に『The Use of Ashes』を発売。「The Jeweler」と「Rocket Man」はRepriseシングル0949で組み合わされた。作品もシングルも米国主要チャートには入らず、後年の評価を同時代の商業的成功へ書き換えてはならない。
当時の批評は曲作りの強さと、きわめて繊細なスタジオ編曲を認めた。後年の批評家や聴き手は、特にA面を評価し、Rappの最も一貫した作品の一つに挙げることが多い。Reprise期アンソロジー、組み合わせ再発、「The Jeweler」のカヴァーが評価を持続させた。
第4作
Reprise期Pearls Before Swineの中核作品
『The Use of Ashes』がRapp中心期のPearls Before Swineを定義する作品となったのは、スタジオ合奏が彼の曲作りの脆さを隠さず拡大するからだ。This Mortal Coilによる後年の「The Jeweler」は、Rappの最も凝縮された曲の一つを別のインディペンデント音楽の系譜へ運んだ。「Rocket Man」は、同名の後発Elton John曲とは独立してポピュラー音楽史へ入った。ナッシュヴィルの奏者たちは、セッションの専門性と個性的なフォーク作法が互いを打ち消す必要はないと示す。
「Riegal」と「When the War Began」は、「Uncle John」と『Balaklava』の反戦姿勢を、より静かな歴史叙述で延長する。A面5曲/B面5曲の均衡は、技と脆さの像を一方へ、名を持つ人間史の曲をもう一方へ置く。『City of Gold』がナッシュヴィル・セッションの追加素材を使うため、版の境界は特に重要で、後発曲をここへ遡って加えてはならない。遺産の核は精密な編曲だ。加えられた各楽器は、言葉から注意を奪わず、その周囲に空間を作る。
オリジナル構成
原盤のA面5曲/B面5曲を保つ
原盤は全10曲、各面5曲。「Song About a Rose」がA面を閉じ、「When the War Began」が原盤終曲。
全10曲をRappが作曲。「From the Movie of the Same Name」は大半が器楽だが、作品全体を器楽作品に分類する理由にはならない。「Riegal」は発売時の曲名表記を保つ。後のナッシュヴィル・セッション素材は『City of Gold』に属する。
聴き方の道筋
宝石職人の灰から戦争の始まりへ
- 灰を残滓だけでなく道具として使う場面から始める。
- 存在しない映画に独自の器楽的スクリーンを作らせる。
- Rocket Manを家族の尺度で聴く。
- 子供と薔薇を原盤A面の終点として受け取る。
- 問いから再出発し、名を持つ人生へ進む。
- Riegalを雰囲気でなく歴史として聴く。
- 戦争の終曲が蓄積する全時間をそのまま受け止める。
調査経路
出典と参考資料
- 公式デジタル版の全10曲構成 — Apple Music/Warner Records
- 曲目、セッション、参加者、制作クレジット — AllMusic
- Reprise RS 6405原盤カタログ資料 — Reprise Album Discography
- 同時代の英国評とカタログ番号 — Beat Instrumentalアーカイヴ
- 公式アーティスト/Repriseカタログ年表 — Drag City
- The Hunters Return to the Castle所蔵資料 — Metropolitan Museum of Art