読み終えるというより、インストールしておくBowie本
Nicholas PeggのThe Complete David Bowieは、一般的な伝記とはまったく別の問題を解決する。Paul Trynkaは一つの人生を語りたい。Dylan Jonesは複数の証人によってその人生を複雑にしたい。Peggは、「この曲のどのversionがどこに収録されたのか」「あるtourでは何を演奏したのか」「この俳優役は何年なのか」「ある無名録音は大きなcatalogueとどうつながるのか」と誰かが尋ねた瞬間に、答えを探すためそこにいてほしい。2000年の初版以来何度も改訂され、最終的には800-pageのreference workとなり、2016 Revised and Updated EditionにはBlackstarとBowieの死まで含まれた。
RetroForgeにとって、これは肖像というよりinfrastructureである。頭から順番に読むことはできるが、それが最も自然な使い方ではない。机、レコード棚、Bowie関連tabだらけのbrowserのそばに置き、次の疑問が音楽、映画、touring、television、radio、video、archive historyの別の廊下を開くのを待つ本だ。
複数の入口を前提にした構造
Peggは、album、song、tour、acting、video work、BBC sessions、その他の活動を扱う大きなreference sectionへキャリアを分け、さらにday-by-day chronologyを加える。この構造は、Bowieのキャリアが線形の単純化へ非常に抵抗することを反映している。音楽、theatre、film、visual art、internet experiments、collaborationは絶えず重なり、一般的な伝記は前へ進むために多くを圧縮せざるを得ない。
reference workなら、代わりに「扉」を作れる。知らない曲を聴けばそのentryへ進む。映画の役に出会えばacting sectionへ行く。tourが気になればrepertoireとpersonnelを追う。一つの完結したalbum eraに見える時期に、Bowieがほかに何をしていたか知りたければdatelineを見る。本書の価値はnarrative momentumよりcross-referenceとretrievalから生まれる。巨大な伝記として読むと、その設計を取り違えることになる。
Studio album canonの外にあるsongs
Bowieのofficial studio albumsはrecorded archiveの一部にすぎない。singles、alternate versions、soundtrack contributions、demos、unreleased recordings、re-recordings、無名のguest appearancesがcatalogueを複雑にし、narrative biographyでは処理しきれないほどになる。PeggのA-to-Z song architectureは、そうした周辺素材をfootnoteへ消さず、それぞれに場所を与える。
archival releasesが増えるほど、この設計の価値は高まった。Toy projectが分かりやすい例だ。Bowieは何十年も前の初期曲へ戻り、project自体も、死後に公式な形で扱われるまで複雑なrelease historyを持った。単純なstudio-album listでは、こうした関係を綺麗に表せない。Peggのreference structureなら可能であり、個々のsong、archive project、alternate versionを扱うRetroForgeページで特に役立つ。
Live careerは、それ自体が別のcatalogueである
Bowieのtourはあまりに大きく変化するため、live historyが並行するdiscographyのように見える。Ziggy Stardust、Diamond Dogs、Thin White Duke、Serious Moonlight、Glass Spider、Sound+Vision、Outside、Earthling、Realityでは、musicians、repertoire、staging、visual languageがそれぞれ異なる。Peggはset listとperformance historyを十分な深さで記録し、それらの変身を「印象的だった」という記憶だけでなく調査可能な対象にする。
これは、Bowieのstage identityがstudio chronologyとは別に進化することが多いため重要だ。ある時代に書かれた曲が何年も後に大胆に組み替えられることもあれば、tourのarrangementとdesignによって古いpersonaを保存したり解体したりすることもある。RetroForgeのconcertやperformanceページにとって、Peggはalbum entryの補助資料以上に、「動いているBowie」の歴史へ入るルートになる。
Actingをcelebrityの飾りではなくcareerの一部として扱う
Bowieのfilmとtheatreの仕事には大きな紙幅が与えられる。The Man Who Fell to Earth、Merry Christmas Mr. Lawrence、Labyrinth、The Last Temptation of Christ、The Prestige、その他多数の出演は、無関係なside jobではない。演技とmusical personaは繰り返し互いへ影響し、Bowieのperformance理解はマイクの前に立つことをはるかに超える。
そうした役を本気で扱うreference workは、実際にBowieが何をした人だったのか、より完全な像を与える。film、stage persona、music videoを、別々のcareerだと装うことなく結び付けられるため、RetroForgeの内部リンクもより正確に作れる。PeggのBowieは、ときどき俳優をするsingerではない。複数のmediaが何度も重なるperformerである。
Day-by-day chronologyが神話を再び「順序」に戻す
writerやresearcherにとって、datelineは本書でも特に中毒性の高いsectionかもしれない。日付は重なりを可視化する。録音の横にtelevision appearanceを置き、collaborationをtourと重ね、独立したcareer phaseのように見えるものを、同時期に動いていた別projectと比較できる。回顧documentaryは視覚的な物語のためBowieを整った時代区分へ分けたがるが、chronologyはその境界が実際にはどれほど透過的だったかを示す。
これによりPeggはRetroForgeのfact-checking aidとして極めて有用になる。ただし重要な境界が一つある。reference valueが高いからといって、entry全体をcopyしたり、著者の文章をdatabase materialとして再利用したりする許可が生まれるわけではない。RetroForgeは複数sourceの一つとしてPeggを使い、事実を独自に統合すべきである。優れたreference bookは研究を支えるものであって、見えないoutsourced copyになるべきではない。
"Complete"であり続けるために改訂が必要だった
Bowieが活動していた間、このtitleは最初から問題を抱える運命だった。2000年の初版以降、新作、archive discovery、performanceによって旧版が徐々に不完全になるたびに何度もrevisionされた。2016年版は、Bowieの「完結した人生」という意味ではその問題を解決する。Blackstarと死まで扱い、旧sectionも大幅に拡張したからだ。
そのrevisionをめぐるpublisher marketing自体が、metadataを慎重に扱う必要を示す。Titanは新規素材を70,000 words超とし、Penguin Random Houseは35,000 wordsとしている。RetroForgeが矛盾した宣伝上の算数からどちらか一方を選ぶ必要はない。安定した事実だけで十分だ。2016, Revised and Updated Edition, 800 pages, coverage through Bowie's final work and death. 読者が本当に知る必要があるのはそこだ。
2016年の本は2026年でも"complete"なのか
titleが意図する限定的な意味でのみ、そう言える。Bowieの人生は2016年に終わったが、archiveはその後も動き続けた。posthumous box sets、未発表録音、最終的なToyの公式release、documentaries、archival discoveriesによって、2016年の印刷物が予測できなかった素材が追加されている。websiteは継続的に更新できるが、bookは印刷された時点で固定される。
これは推奨を弱める話ではない。"complete"の意味を正確にする話である。Bowieの完結した人生全体への驚異的なscopeを意味し、未来のarchive revelationまで何もかも既に収録済みだと保証するわけではない。RetroForgeは偽りの謙遜も、偽りの完璧さも避けるべきだ。Peggは依然として最強クラスのBowie reference workであり、同時にpost-2016 archive historyについては当然補足が必要になる。
特に優れている点
reference depthが分かりやすい強みだが、usabilityも同じくらい重要である。Peggは日付やcatalogue numberだけを並べるのではなく、事実と簡潔な分析を組み合わせるため、無名の素材も大きなcareerと結び付いて感じられる。2016年版は音楽、acting、tour、mediaのすべてを本気で扱い、一領域がほかをsidebarへ追いやることを避けている。
music writerやcollectorにとって、手の届く場所へ置いておくBowie本として最も実用的かもしれない。他の読書中に割り込んでくる種類の疑問へ答え、その構造は何度もの再訪に向いている。写真monographほど華やかではなく、伝記ほど感情的に連続していないが、正確なretrievalが目的ならはるかに便利である。
注意点
人間的な物語を滑らかに読みたい人の最初のBowie本には向かない。reference structureは意図的にnarrative momentumを切り、膨大なdetailはcasual readerを圧倒し得る。またtitleに反して2016年以降のarchive developmentは入らず、encyclopediaはTrynkaやJonesが提供する心理的・社会的解釈の代わりにはならない。
これらは失敗ではなくspecialisationの印である。Peggは本であると同時にtoolを作った。その目的を理解する読者なら、800 pagesのreference materialが普通の伝記のように振る舞わないことへ不満を持つより、何度も使う可能性が高い。
こんな人におすすめ
Bowie obsessive、collector、music writer、そして「この曲のversionってどれだった?」という一見単純な疑問で夜を使い切った経験のある人には非常に価値が高い。流れる伝記ならTrynka、oral testimonyならJones、ZiggyのimageとBowie本人の回顧commentaryならMoonage Daydream。Bowieの全careerにまたがる具体的な質問へ何度も答える用途では、Peggは別カテゴリーにいる。
版について
2016 Titan edition, ISBN 9781785653650, 800 pagesが明確な標準推奨。
旧版は大幅に不完全なので、AbeBooksで表示する場合はyearを明記すること。
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標準推奨: 2016 Revised and Updated Edition.
