作品概要
基本情報
- アーティスト
- Cluster
- アルバム
- 第2作
- 中核デュオ
- Dieter MoebiusとHans-Joachim Roedelius
- オリジナル収録曲
- 6曲
- プロデューサー
- Conny PlankとCluster
- 初出レーベル
- Brain
重要である理由
慣習に従わず、独立した作品を発見するCluster
『Cluster II』はDieter MoebiusとHans-Joachim Roedeliusが演奏デュオとして明瞭に立つ、最初のCluster作品です。Conny Plankはプロデューサー、エンジニア、クレジットされた創作パートナーとして不可欠なままですが、『Cluster '71』のように録音上の第三の演奏者としては示されません。六つの題名がデビュー作の匿名的な片面区分に代わり、規模と個性の対照を聴き取りやすくします。「Im Süden」「Live in der Fabrik」はなお12分を超え、「Für die Katz'」「Nabitte」は発想を約3分へ凝縮します。
ギターとオルガンは電子音の中からより識別しやすく現れますが、通常のロックバンドの序列は戻りません。本作はクレジットされたドラマーでなく、ループ、発振、処理によって脈動をつくります。峻厳さと遊びの混合は『Zuckerzeit』の簡潔な電子形式を予告しますが、まだ同作のリズムボックス的な明瞭さは採用していません。全編無言であることは器楽作品というタグを裏づけますが、音楽に個性や対話がないという誤解は裏づけません。
1972年1月
Klusterと『Cluster '71』から、二人によるBrain作品へ
MoebiusとRoedeliusはWest Berlinの実験的アンダーグラウンドで、Conrad SchnitzlerとKlusterとして活動しました。Schnitzlerの離脱後、綴りはClusterへ変わり、Conny Plankが録音工程の中心になります。1971年のセルフタイトル作は題名のない3曲を収録し、Plankをグループの創作編成内にクレジットしました。『Cluster II』は1972年1月にHamburgのStar-Studioで録音され、同市のFabrikクラブでの演奏素材も使われています。
本作はMoebiusとRoedeliusを長く続くデュオとして確立し、Plankは制作とエンジニアリングへ集中しました。Brainはカタログ番号1006として発売し、Clusterと同レーベルの関係が始まります。西ドイツ外にも流通し、海外の聴き手にとって初期の入口となりました。その後デュオは田園のForstへ移り、HarmoniaでMichael Rotherと協働し、明らかにリズム色を強めた『Zuckerzeit』でClusterへ戻ります。
Moebius、Roedelius、Plank
デュオが演奏し、Plankが録音音場を形づくる
Moebiusは本作で最も識別しやすいギターとオルガンの身振りを担い、完全に隠すのでなくエフェクトで異形にすることが多い。アコースティック・ドラムがなくても、彼の電子音は打楽器的に振る舞えます。Roedeliusは緩やかに変化する電子音場を築き、その見かけの安定を音高と質感の移動で崩します。曲ごとの個別楽器クレジットがないため、全音の正確な帰属は不確かであり、信頼できる単位はデュオの相互作用です。
Plankは空間、パンニング、フィードバック、録音の奥行きを能動的な形式資源として制御します。その制作上の役割を、本作で記録のない器楽演奏へ変換すべきではありません。共有された創作クレジットは、演奏と変換を必ずしも分けられないスタジオ手法を反映します。歌手や作詞家は参加せず、後のHarmoniaメンバーも1972年の編成には属しません。
電子音の夜想曲
回路、オルガン、ギター、そしてドラマーなき脈動
『Cluster II』はしばしば小さく反復可能な出来事から始まり、処理によって見かけの速度、重さ、位置を変えます。エレクトリック・オルガンは教会音楽やジャズの和声でなく、持続する塊と不安定な音高をつくる。ギターは簡潔な節、擦過信号、遠い線として現れ、通常のリード演奏にはほぼなりません。低い電子音はベースを示唆しますが、普通のリズム隊の土台を確立しません。
基礎音型がほぼ変わらなくても、パンニングと位相効果が反復を移動するものに感じさせます。短い曲は、風変わりな音が厳粛な環境になる前に終わることで、デュオのユーモアを示す。最長の2曲は持続によって注意力を試しますが、内部の色彩は変異し続けます。沈黙は少なく、代わりに音楽は、機械が枠外でも動き続けるような密度の高い部屋を築きます。
全6曲ガイド
名を持つ六つの電子環境
Plas
「Plas」は攪拌される電子物質で始まり、徐々に方向を得ます。脈動と持続する音の帯が重なって質感が回転するように感じられますが、格子を与えるクレジット済みのドラマーはいません。デビュー作より簡潔で、その境界が拡張を意図的に感じさせます。明るさとステレオ位置の変化は音高と同じほど構造を担う。Clusterで初めて名を持つ曲として、ヴァース、コーラス、ソロを採用せずとも抽象的な工程が識別できる作品になり得る、という新作の提案を示します。
Im Süden
単純なギターの節と低く反復する音が、「Im Süden」へ異例に手触りある中心を与えます。約13分にわたり、フェイジングと電子処理が音型の見かけの速度と温度を変える。どの層へ注意を向けるかで、反復は催眠的、喜劇的、あるいは漠然と威圧的に感じられます。題名は「南で」を意味し、旅行物語なしに場所を示す。音楽は一地点に十分長く留まってその場所自体を不安定にし、最小限の素材を視点変容の訓練へ変えます。
Für die Katz'
A面は最短で最もあからさまに遊び心のある構築で終わります。小さな電子音の身振りが飛び、跳ね返り、「Im Süden」の規模へ落ち着く前に再登場する。ドイツ語の句は「猫のため」を意味し、無駄になったことも示唆できるため、題名へ乾いた二重性を与えます。約3分は埋め草ではありません。聴き手の尺度感覚をリセットし、Clusterが素早く悪戯めいた反応から完全な形式をつくれると証明します。
Live in der Fabrik
15分のB面冒頭曲はHamburgのFabrikでの演奏を素材にします。題名はライブ由来と場所の双方を示しますが、結果は観客へ向けた通常のロック演奏像に抵抗します。大きく暗い部屋の中で機械が脈動し、浮遊し、誤作動するように思える。長い時間によって機械的に見える動きが有機的な変化を得ます。Plankの空間造形とデュオの電子的応答が会場を楽器の一部へ変え、環境を形式とする本作最大の試みになります。
Georgel
オルガン風の音高がよろめき、鍵盤機構が手に負えない意志を得たかのように色を変えます。「Georgel」は長尺曲の記念碑的な規模を避け、不安定な音色へ集中。反復が十分な連続性を与えるため、誤作動する各転回が無作為なノイズでなく個性として刻まれます。奇妙な題名は記録された主題を示さず、人のような性質を強める。機材の振る舞いを演劇的に感じさせるClusterの力を凝縮した例です。
Nabitte
「Nabitte」は3分足らずでLPを閉じます。題名は会話的なドイツ語「na bitte」を、「ほら」「それなら」といった小さな言葉の身振りへ圧縮しますが、声は登場しません。音楽は電子的な返答のように振る舞い、簡潔で少し唐突、大仰な解決を拒みます。「Live in der Fabrik」の大空間と「Georgel」の不安定なオルガン色の後で、小さな終曲が人間的な尺度の機知を戻す。アルバムは総括せず停止し、機械を会話の途中に残します。
個性を持つ機械
機械が振る舞い、部屋が聴き、ユーモアが残る
六つの題名は、歌詞のない音へ社会的または空間的な個性を与えます。「南」とFabrikは場所を示しますが、どちらの曲も通常の描写的風景を提供しません。「Für die Katz'」「Nabitte」は峻厳な電子音の場へドイツ語特有のユーモアを導入。「Plas」「Georgel」は音色によって個性を定義される存在の名のように振る舞います。
機械は繰り返し自ら動くように見えますが、注意深く聴くと継続する人間の調整が明らかになります。本作の中心的な緊張は固定した反復と不安定な処理の間にある。名づけは連作を統一された筋書きへ変えず、各環境を記憶に残るものにします。その控えめな概念枠が『Cluster II』を、匿名の実験室的抽象と標題的な電子物語の双方から分けます。
Brainの見開き盤
Moebiusが夜の機械を描く
オリジナルのBrain 1006盤はラミネート加工の見開きジャケットで登場しました。Moebiusの峻烈なジャケット絵画は、音楽の夜的で機械的な空気に合います。後年の作品記録ではClusterもカバーアート/デザインのクレジットを受けます。
E. Walfordがオリジナル写真に関連づけられています。
各面に3曲ずつ印刷され、最長の2作品はA面2曲目とB面1曲目に置かれます。Brainの意匠が、本作を新しいドイツのプログレッシブ/電子音楽カタログ内へ位置づける。後年CDは6曲順を保ちながら演奏時間が数秒異なります。『Cluster II』という再発盤を、曲順の異なるデビュー作『Cluster '71』と混同してはいけません。
第2作
Brain 1006が西ドイツの外へ渡る
Brainは1972年、『Cluster II』をデュオの第2作かつ同レーベル初作として発売しました。ドイツ初版のカタログ番号はBrain 1006。全6曲で合計約45分です。個別の題名とより多様な長さを与えることで、『Cluster '71』の題名なき3作品から先へ進みました。
西ドイツ外へ流通した初期Cluster作品の一つです。批評は、明白なビートの不在、循環するシーケンス、異例に触覚的な電子音の空気を強調してきました。その国際的な可視性へ裏付けのないチャート最高位や売上数を付け加える必要はありません。デュオがHarmoniaでMichael Rotherと活動した後、1974年に『Zuckerzeit』が続きます。
移行期の重要作
Harmoniaと『Zuckerzeit』以前の難解な蝶番
『Cluster II』は峻厳な初期Clusterサウンドと、後に続くより簡潔で旋律/リズム的な作品の間にある難しい中間地帯を占めます。電子的な循環はロック・ドラムやポップ曲の格子を必要とせず構造を提供。本作は共有工程の中でも個性を別々に保てるデュオとしてMoebiusとRoedeliusを定義する助けとなりました。Plankの制作は、彼を前面の演奏者にせずともスタジオ処理が作曲上能動的になれると示します。
後のアンビエント/実験電子音楽の聴き手は、浮遊する音場と辛抱強い変容に先例を見いだしました。ユーモアも遺産へ同じほど重要で、工業的なイメージが一様に陰鬱になるのを防ぎます。題名のある曲への移行で、個々の方法を識別し再訪しやすくなりました。『Zuckerzeit』の粗い下書きでなく、独自の夜的な圧力を持つ、完全な六部屋の構築として残ります。
オリジナル6曲
各面3曲のオリジナル構成を守る
正規の曲順は「Plas」で始まり「Nabitte」で終わります。「Im Süden」は簡略なデジタル・メタデータで「Imsüden」と表記される場合があり、「Für die Katz'」はアポストロフィを失うことがあります。「Live in der Fabrik」はB面完全版の冒頭曲という位置を保ちます。
オリジナル時間と後年のデジタル時間はわずかに異なります。1972年構成内に属するボーナス曲はありません。全編器楽作品です。ステレオの動きと微小な電子音の細部を保つマスタリングを選んでください。
聴き進め方
明白なビートのない場所で運動を探す
- 「Plas」内部の動きとパンニングはヘッドフォンで聴きます。
- 「Im Süden」のギター音型を錨にし、処理がどう変えるかへ注意します。
- 面の切れ目で「Für die Katz'」に尺度感覚をリセットさせます。
- Fabrikの部屋自体を長いライブ曲の一部として聴きます。
- 「Georgel」では旋律でなく音高の不安定さを追います。
- 「Nabitte」を未完成の終曲でなく、簡潔な返答として扱います。
- 二度目は、見かけのリズムが打楽器でなく電子音から生じる頻度を追います。
調査資料
出典と参考資料
- アーティスト公認の作品史、オリジナル曲順、ジャケット背景 — Hans-Joachim Roedelius
- 録音日、構成、クレジット、批評分析 — AllMusic
- 公認デジタル版構成と制作クレジット — Qobuz / Universal Music
- Cluster年表とデュオの個性 — MusicBrainz
- オリジナルBrain 1006の発売情報 — Bureau B / Tapete Records
- Clusterアーティスト・アーカイヴと公式ディスコグラフィー — Bureau B