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クラシック・アルバムガイド

Just Good Old Rock and Roll

The Electric Prunes · 1969年 · ハードロック/ブルースロック

1969年6月にRepriseから発売された『Just Good Old Rock and Roll』は、Richard Whetstone、Mark Kincaid、Brett Wade、Ron Morgan、離脱するオルガン奏者John Herronを中心とする後継Electric Prunes編成が作った全11曲のハードロック作品です。

1969年6月発売全11曲の第5作Reprise RS 6342
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作品概要

基本情報

クレジット上のアーティスト
The Electric Prunes
発売
1969年6月
アルバム
スタジオ第5作
オリジナル収録曲
11曲
レーベル
Reprise RS 6342
プロデューサー
Dave Hassinger

重要である理由

後継編成がついに自分たちのバンド作品を録音する

『Just Good Old Rock and Roll』は、その名でツアーしていた後継奏者が通常のバンド作品として演奏した最初のElectric Prunesアルバムです。James Lowe、Ken Williams、Mark Tulin、Michael Weakleyをはじめ、1967年の初期メンバーは一人も参加していません。Richard Whetstone、Mark Kincaid、Brett Wadeは本作を『Release of an Oath』以前に組まれたツアー編成へ結びますが、そのスタジオ企画に参加したのはWhetstoneだけでした。John Herron離脱後、セッション中にRon Morganが加入。完成LPではそれでもHerronがオルガン、Morganがギターでクレジットされています。

Dave Hassingerは引き続きプロデューサーですが、David Axelrodによる全曲作曲、合唱、管弦楽の典礼は消えます。全11曲はハードロック、ソウル由来の素材、ヴォーカル・ハーモニー、簡潔なバンド編曲を優先し、フルートとオルガンがギター中心の音を広げます。10曲の作曲クレジットには新グループのメンバーか関係者が含まれ、完全な外部カバーは「Finders Keepers, Losers Weepers」だけです。重要なのは初期Prunesの音を復元したことより、商品価値のあるバンド名が作者、メンバー、様式の変化をどこまで乗り越え得たかを記録した点です。

Hollywood、1969年

Axelrodの後、Prunesの名がツアー・グループへ戻る

初期Electric Prunesは『Mass in F Minor』制作中に主導権を失い、『Release of an Oath』には参加しませんでした。名称を管理側が所有していたため、Whetstone、Kincaid、Wade、Herronの新4人組は1968年にElectric Prunesとしてツアーできました。その4人組が一体として『Release of an Oath』を作ったわけではなく、器楽部分はLos Angelesのセッション奏者によるものです。後継バンドは「Hey Mr. President」を録音した後、HollywoodのSound Factoryでフル・アルバム制作を始めました。

アルバム・セッション中にHerronが離脱し、Ron Morganが加入。二人とも異なる楽器役でLPにクレジットされています。Repriseは1969年6月、『Just Good Old Rock and Roll』をステレオRS 6342として発売しました。ジャケットは既存のバンド名の前へ「New Improved」を加え、人員交代を冗談と売り文句の両方として提示します。グループはツアーを続けましたが、Repriseでのスタジオ作品列はここで終了。初期メンバーによる復活編成が次のスタジオ作を作るのは2001年の『Artifact』まで待つことになります。

後継バンド

Whetstone、Kincaid、Wade、Morgan、Herron

Richard Dick Whetstoneリードヴォーカル、ドラム
Mark Kincaidギター、ヴォーカル
Brett Wadeベース、フルート、ヴォーカル
Ron Morganギター
John Herronセッション時のオルガン
Dave HassingerDamo Productions名義のプロデューサー
Rick Heenan and Juddy Phillips録音技術
The Electric Prunes編曲
Ed Thrasher and Tommy Mitchellアートディレクション、ジャケット写真

Whetstoneはリード歌唱とドラムを兼ね、初期編成でのJames Loweのフロントマン役とは異なる、歌とリズムの単一中心を作品へ与えます。Kincaidはギターとバックヴォーカルを担い、硬い編曲の中でもハーモニーを聞こえるようにします。Wadeはベースでグループを支えつつフルートと複数曲を提供し、アルバム最後の2曲も彼の作品です。MorganのギターはWest Coast Pop Art Experimental Band周辺での活動を通じて別の系譜を加えますが、Ken Williamsの復帰と取り違えてはいけません。

Herronは完成編成が裏ジャケット用に撮影される前に離脱しましたが、そのオルガンは録音に含まれます。実際の奏者が完全に入れ替わる一方、Hassingerは制作/ビジネス面の人物としてRepriseの全5作を結びます。バンド名義の編曲クレジットは、前2作におけるAxelrodの作家的建築と決定的に対照します。録音中に編成が変わったため、名義上の5奏者が、どの一枚の4人組宣伝写真より正確に参加者を説明します。

直接的な電気ロック

ハードロック、オルガン、ハーモニー、サイケデリアの痕跡

「Sell」は1967年デビュー作の電子的方向喪失ではなく、短く切ったハードロックの執拗さとオルガン/ギターの重量で始まります。「14 Year Old Funk」は鈍いリフとリズムの停止/再開で、題名の混成的主張を聞かせます。「Love Grows」は集団歌唱と旋律対比へ空間を広げ、「So Many People to Tell」ではWadeの作曲が群衆の圧力から広く持続するリフレインへ進みます。

「Finders Keepers, Losers Weepers」はソウル曲をオリジナルA面で最も強固なカバー演奏へ変えます。「Giant Sunhorse」は簡潔な曲々を越えて伸び、重いギター、フルートの色彩、より広いサイケデリックな地平を結びます。「Violent Rose」は脅威と魅力を鋭いWhetstone=Herron作品へ圧縮。「Thorjon」は短い器楽曲で、リード歌唱の物語ではなくグループの応酬を使います。

「Silver Passion Mine」は金属的イメージを簡潔なヘヴィロック幻想へ変えます。「Tracks」は反復と前進運動で駆動し、オルガンとギターが道筋を厚くします。「Sing to Me」はWadeの旋律的な呼びかけで締めくくり、初期編成の帰還を装わず攻撃性を弱めます。

全曲ガイド

A面5曲、B面6曲に並ぶ十一曲

01

Sell

アルバムは商業的語彙を即座に宣言します。ギター、オルガン、Whetstoneの力強い声が命令をハードロックの開幕声明へ変えます。題名は、継承した名の「New Improved」版を公然と売り込むジャケットにも合います。

02

14 Year Old Funk

低く反復するギター音型と強調されたドラムの切れ目がDaffern=Morgan作品を運びます。ファンクは磨かれたジャンル練習ではなく粗いリズム素材として扱われ、曲のぎこちなさも個性の一部になります。

03

Love Grows

共同作曲がより開かれた旋律形を生みます。バックヴォーカルと穏やかなギター攻撃が、先行する命令やリフから「成長」を区別し、新バンドが一つの重い設定だけに縛られないと示します。

04

So Many People to Tell

Wadeの曲は私的感情を想像上の群衆へ対置します。編曲は登場人物を増やさずリフレインの周囲へ広がり、コミュニケーションそのものを圧力点へ変えます。

05

Finders Keepers, Losers Weepers

完全な外部作はこの一曲だけで、A面を閉じます。Jimmy Holiday、Jimmy Lewis、Cliff Chambers作の曲は、Prunes自作と偽らずソウル曲の駆け引きをバンドの重い枠へ持ち込みます。

06

Giant Sunhorse

B面は本作で最も広いサイケデリックな風景で始まります。MorganとKincaidのギターがWadeのフルート色と出会い、リズム隊が長い弧を保つことで、架空の生物を筋書きではなく運動として感じさせます。

07

Violent Rose

HerronとWhetstoneは簡潔なロック曲で美と脅威を組み合わせます。編曲はイメージを説明せず、鋭いアクセントとリード歌唱が魅力を危険で未解決なまま保ちます。

08

Thorjon

この短い器楽曲は注意をWhetstoneの声からアンサンブルへ移します。ギター、ベース、オルガン、ドラムが凝縮した間奏を築き、架空の題名は固定した物語を拒みます。

09

Silver Passion Mine

Wadeは物質的欲望と採掘を引き締まった歌形式で結びます。金属的イメージは硬いギター表面に合いますが、歌が所有と憧れを中心に保ち、器楽の見せ場へは変えません。

10

Tracks

痕跡と運動をめぐるこの曲でHerronの作曲名義が戻ります。反復リズムと重ねた電気楽器が道を追うことを身体的にし、短さが発想をジャムへ変えるのを防ぎます。

11

Sing to Me

Wadeの終曲は販売、所有、追跡ではなく声を求めます。柔らかな旋律の重点が本作の硬い中心から解放を与え、歴史的和解ではなく招待として全11曲を終えます。

商取引と運動

販売、欲望、群衆、所有、逃走

本作は一貫したコンセプト・アルバムではありませんが、売る、手に入れる、失う、採掘するという行為を通じて、商取引が繰り返し入り込みます。「So Many People to Tell」から「Sing to Me」の率直な願いへ、コミュニケーションの規模も変化します。「Love Grows」と「Violent Rose」は欲望を一つの安定した感情ではなく、発展と危険として描きます。「Giant Sunhorse」と「Thorjon」は架空の名で想像の空間を開きますが、繰り返し現れる登場人物を作るわけではありません。

「Tracks」は運動を後に残る痕跡へ変え、B面冒頭の「Giant Sunhorse」はその運動を大きく広げます。作曲クレジットは一人の中心人物ではなく複数のメンバーや関係者に及ぶため、作品の声は集団的で不均一です。ジャケットの「改良」という主張は、避けて通れない第二の主題を生みます。交代が新しさとして宣伝されているのです。音楽は1967年のヒット曲にもAxelrodの宗教作品にも似せず、独自の率直なハードロック像を確立することで、その主張に応えます。

Reprise RS 6342

「New Improved Electric Prunes」とReprise RS 6342

Repriseは本作をステレオ盤RS 6342として発売しました。表ジャケットには「New Improved Electric Prunes」と記されていますが、正式なアーティスト名はThe Electric Prunesのままです。この文句はメンバー交代と当時の商品広告をもじったもので、バンドが恒久的に改名した証拠ではありません。

ジャケット写真はTommy Mitchell、パッケージのアートディレクションはEd Thrasherが担当しました。裏面写真に写るのはKincaid、Morgan、Wade、Whetstoneで、クレジットされたオルガン奏者Herronはすでに脱退しており、写真にはいません。A面には5曲、B面には6曲を収録し、それぞれ外部作のソウル・カバーとWade作「Sing to Me」で終わります。

1969年6月

1969年6月:商業的復活には至らなかった再出発

『Just Good Old Rock and Roll』は1969年6月、The Electric Prunes名義の第5作として発表されました。率直なバンド・サウンドは、前2作の管弦楽的で典礼的な設計から離れています。しかし本作も関連シングルも、「I Had Too Much to Dream」が得た全米チャートでの成功を取り戻すことはできませんでした。

当時の連続性を支えていたのは、初期メンバーの演奏ではなくバンド名とHassingerのプロデュースでした。後年の批評はしばしば本作を手堅いハードロックと評価する一方、別の奏者たちが築いた名高いガレージ・サイケ像を基準に比べます。商業的失敗によってRepriseでの初期スタジオ活動は終わりましたが、交代メンバーによるツアー活動はその後も続きました。

第5作

評価の分かれるReprise初期作品群の最終章

本作は、不在のミュージシャンが不可解に作風を崩した作品ではなく、実在した交代バンドのアルバムとして聴くと最もよく理解できます。ツアー編成の大半が『Release of an Oath』から外された後、Whetstone、Kincaid、Wadeはようやくフル・バンドとしての記録を残しました。Morganは初期Prunesの編成を復活させることなく、セッションに明確な西海岸ギターの系譜を加えます。「Giant Sunhorse」には、あえて平凡にしたアルバム題が示す以上のサイケデリックな広がりが残っています。

「Thorjon」は全体で唯一の短い器楽曲で、残る10曲には歌があります。本作は1970年代初頭に一般化する、より硬質でブギー志向のアメリカン・ロックを先取りして聞こえますが、その直接の発明者だったと主張する必要はありません。2006年の再発は、この全11曲を有名な初期3作とは別のアルバムとして捉え直す助けになりました。後世の評価で決定的なのは名義の扱いです。The Electric Prunesという名は1969年の法的・ツアー上の実体としては正確ですが、初期バンドの略称として使うことはできません。

オリジナル収録構成

全11曲のアルバムを同時期のシングルと分けて扱う

RS 6342:A面5曲、B面6曲の全11曲。
Reprise後期カタログの一作として、第5作を完全な形で復刻。
「Hey Mr. President」は交代メンバー期の曲ですが、オリジナルの全11曲LPには含まれません。

オリジナル・アルバムは全11曲です。「Finders Keepers, Losers Weepers」がA面を閉じ、「Sing to Me」がアルバム本編の最後を飾ります。「Thorjon」は収録曲中唯一の器楽曲です。

「Hey Mr. President」はオリジナルLPの一部ではありません。1967年のThe Electric Prunes初期メンバーは誰も本作で演奏していません。Herronはオルガン奏者としてクレジットされていますが、完成編成を写した裏面写真にはいません。「New Improved」はジャケット上の文句であり、別の恒久的なアーティスト名ではありません。

聴き進め方

オリジナル盤の両面を通して編成交代を聴く

  1. 新編成の率直な自己紹介として「Sell」から始める。
  2. ファンク、メロディ、群衆への呼びかけという三つの異なる手法を聴く。
  3. ソウル・カバーでオリジナル盤A面を締めくくる。
  4. 「Giant Sunhorse」の広い風景からB面を再開する。
  5. 器楽曲「Thorjon」を折り返し点にする。
  6. 鉱山と足跡をたどり、最後の呼びかけへ向かう。
  7. 同時期のシングルを加える前に、「Sing to Me」でいったん止める。

調査資料

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