作品概要
基本情報
- アーティスト
- The Electric Prunes
- 発売
- 1967年8月
- アルバム
- スタジオ第2作
- オリジナル収録曲
- 12曲
- レーベル
- Reprise R / RS 6262
- プロデューサー
- Dave Hassinger
重要である理由
バンドが自らを書き、前景へ出る
『Underground』ではデビュー作より大幅にバンドの作者性が増し、全12曲の大半をグループのメンバーが書いています。James LoweとMark Tulinは「The Great Banana Hoax」「Wind-Up Toys」「It's Not Fair」「Hideaway」を生んだ中心的な共作関係です。Ken Williamsは「Children of Rain」を共作し、Loweは単独で「Captain Glory」を執筆。ドラマーMichael WeakleyはDon Yortyと「Long Day's Flight」を共作しました。Tucker=Mantzの3曲とGoffin=King作「I Happen to Love You」により職業作家の曲も残りますが、アルバム全体を支配はしません。
オリジナルLPは全12曲です。「Everybody Knows You're Not in Love」と「You've Never Had It Better」は後年のCD追加曲であり、1967年盤の第13曲、第14曲ではありません。
セッションはメンバーの動きも記録しています。Preston Ritterと復帰したドラマーWeakleyがともに演奏し、James Spagnolaの脱退に伴ってMike Gannonが加わりました。バンド自身が全編を編曲し、Hassingerの関与が減ったことで、エフェクト、オルガン、奇妙な登場人物の曲により多くの余地が生まれます。『Underground』は、初期The Electric Prunes自身のアンサンブル構想が全体を統括する最後の完全なアルバムとして重要です。
California、1967年
二つのヒットが創作の余地を生むが、安定まではもたらさない
デビュー作からチャート入りした二つのシングルはバンドの知名度を高めましたが、第1作の曲目の大半に対する主導権はほとんど与えませんでした。グループは1967年、North HollywoodのAmerican Recording Companyで『Underground』を録音。Dave Hassingerが引き続きプロデュースし、Richie PodolorとBill Cooperが録音を担当しました。Repriseは1967年8月、モノラルR 6262とステレオRS 6262を発売しました。
Ritterはセッション中に離脱し、初代ドラマーWeakleyが復帰したため、ドラム演奏は二人で分担されています。Spagnolaは録音終盤に脱退し、Gannonがアルバムの限られた部分を完成させました。オリジナル盤は「I Happen to Love You」の後で面が変わり、片面6曲ずつです。次作『Mass in F Minor』もThe Electric Prunes名義ですが、David Axelrod作の宗教的構成と大規模な外部演奏を導入しました。
変化するセッション
中核グループがセッション中に変わる
Loweは解釈者からアルバムの主要作家へ進み、オートハープとハーモニカで標準的なガレージ編成を越えてバンドの質感を広げます。Williamsはエフェクトを反復する構造上の声にし、穏やかな「Children of Rain」を共作。Tulinのベースがファズ・サウンドを支え、オルガンとピアノが「Dr. Do-Good」と「I」をギターだけのサイケデリアから押し広げます。完成途中に離脱したものの、LPの大半ではSpagnolaが主要リズム・ギタリストです。
Gannonの参加はセッション移行期に限られ、全12曲へ一般化してはいけません。RitterとWeakleyはドラムを分担しており、どちらも唯一のアルバム・ドラマーとは呼べません。「Long Day's Flight」を共作したWeakleyの復帰は、演奏だけでなく作曲面にも及びます。バンド自身の編曲表記が、プロデューサー選定曲と外部オーケストレーションへの依存が強かったデビュー作から『Underground』を区別します。
第2作
ファズ、Voxオルガン、登場人物の歌、引き延ばされる不安
「The Great Banana Hoax」は4分に及ぶファズとオルガンの編曲で、不条理に重量を与えます。「Children of Rain」は攻撃性をフォークロックのハーモニーと内省的な天候イメージへ置き換えます。「Wind-Up Toys」は幼少期の物を機械的な不安へ変え、「Antique Doll」はTuckerとMantzによる物の歌を、より暗く壊れやすい枠へ置きます。
「It's Not Fair」は不満を硬いリズム反復へ圧縮。「I Happen to Love You」はGoffinとKingの曲を力強いバンド解釈にします。「Dr. Do-Good」は歪んだ登場人物の声と、原型的なスティール・ギターの色彩を使用。「I」はオルガン、ギター、不安定な自己主張によってTucker=Mantz作品を5分以上へ拡張します。
「Hideaway」は退避を簡潔で切迫したものにします。「Big City」は規模と匿名性を疾走するガレージ・ロックへ変換。「Captain Glory」はLoweの滑稽な英雄を2分余りで描きます。「Long Day's Flight」は前進運動、重ねたギター、交代後の編成による最長の旅で締めくくります。
全曲ガイド
後年のシングル2曲を加える前のオリジナル全12曲
The Great Banana Hoax
LoweとTulinは、不条理な命題を最大限の電気的重量で扱って幕を開けます。ファズ・ギター、オルガン、長めながら凝縮された形式により、冗談は単なる珍曲ではなく、均衡を崩す宣言になります。今度はバンド自身がアルバムの入口を定義するのです。
Children of Rain
GoodieとKen Williamsは柔らかなハーモニーと内省的なフォークロックへ進みます。雨はサイケデリックな効果から環境へ変わり、グループが自作の声を手放さず強度を下げられると証明します。
Wind-Up Toys
LoweとTulinは機械仕掛けの玩具を不穏な小品へ変えます。反復はプログラムされた動きを思わせ、ギター効果と歌の圧力が幼少期の物から徐々に無垢を奪います。
Antique Doll
TuckerとMantzはもう一つ物を中心にした曲を提供しますが、Prunesは古さ、脆さ、静止を強調します。「Wind-Up Toys」の機械的な攻撃を繰り返さず、対になる役割を果たします。
It's Not Fair
Lowe=Tulinの不満は簡潔で身体的に直接です。ベース、ドラム、ギターが苦情を執拗さへ変え、A面唯一のGoffin=King作品の前に空間を整えます。
I Happen to Love You
GoffinとKingの曲は、本作の外部素材で最も力強い演奏の一つになります。Loweは宣言を甘くせずに歌い、バンドは職業作家のポップ曲を自分たちの密な攻撃へ合わせてA面を閉じます。
Dr. Do-Good
Tucker=Mantzが作った人物が、意図的にグロテスクな声でB面を開きます。Williamsの異様なギター音色と編曲の唐突な応答が、善意を滑稽な脅威へ変えます。
I
アルバム最長曲は、オルガン、ギター、リズム、反復する歌の存在を通じて自己定義を引き延ばします。人物の物語を語る代わりに、アイデンティティを不安定な5分間の音場にします。
Hideaway
LoweとTulinは「I」の後で規模を縮めます。退避は受動的な避難所ではなく素早い決断となり、凝縮された編曲がシングル尺の切迫感を取り戻します。
Big City
Walsh作品は人間の動きを都市の規模へ対置します。疾走するリズムとギターが外向きの運動を保ち、「Hideaway」の私的な退避と、より大きな環境へ身をさらすことを対比します。
Captain Glory
Loweの簡潔な人物曲は、滑稽な細部によって英雄的な規模へ穴を開けます。短さのおかげでCaptainはコンセプト上の中心人物にはならず、アルバムが人物劇を後にする準備を整えます。
Long Day's Flight
WeakleyとYortyは作品最後の旅で締めくくります。重ねたギター、戻ってきたドラムの存在感、長めの弧が飛行を蓄積する疲労と推進力へ変え、整然と元へ戻ることなくオリジナル構成を終えます。
物と自己
でっち上げ、幼少期、支配、アイデンティティ、飛行
A面では物が支配的です。バナナ、玩具、人形が不条理、機械性、脆さの間を移ります。雨、隠れ家、都市、飛行が、保護と露出の変化する関係を構成します。「Dr. Do-Good」と「Captain Glory」は名を持つ役柄で権威と英雄性を風刺。「I」と「It's Not Fair」は自己に二つの規模、引き延ばされた主張と圧縮された不満を与えます。
愛はデビュー作で繰り返された値踏みや駆け引きではなく、直接的な宣言として入ります。幼少期のイメージは、電気音と反復が加わるたびに不気味なものへ変わります。連続した物語はありませんが、バンド主導の作曲が不安定な物とアイデンティティからなる、より一貫した語彙を生みます。『Underground』は文字どおりの場所と同じくらい創作上の位置を表します。グループはヒット曲で作られたイメージの下で、自分たちを定義するのです。
Reprise 6262
Reprise 6262と全12曲の境界
Repriseは『Underground』をモノラルR 6262とステレオRS 6262で発売しました。オリジナルLPは片面6曲ずつの全12曲。「I Happen to Love You」がA面を、「Long Day's Flight」がB面を閉じます。
編曲はグループ名義です。一般的なCD/デジタル版に追加された2曲は同時期のシングルですが、1967年LPの境界を変えるものではありません。
1967年8月
同等のヒットはなくても、より個人的なアルバム
Rhinoの資料では『Underground』は1967年8月、デビュー作からわずか数か月後の発売です。「I Had Too Much to Dream」や「Get Me to the World on Time」に並ぶヒットは生まれませんでした。「Dr. Do-Good」はシングル化されましたが、全米ランキングの下端に届くにとどまりました。
作者としての主導権が増え、より一貫したアルバムになりましたが、同等の売上は保証されませんでした。後年の批評はグループの自作を評価する一方、新曲にデビュー作の表題ヒットへ並ぶものはなかったと指摘します。その後『Mass in F Minor』へ転換したことで、『Underground』が初期バンド主導による最後のスタジオ作である意味はさらに大きくなりました。
グループ主導の最終章
初期グループのスタジオにおける白鳥の歌
『Underground』は、アルバム作家としてのLoweとTulinを記録した1967年の最も完全なスタジオ資料です。「The Great Banana Hoax」「Hideaway」「Long Day's Flight」は二つのデビュー・ヒットを越えてバンド像を広げます。「Children of Rain」は、一般的なガレージという分類では見落とされる、旋律とハーモニー主導の一面を示します。「I」はAxelrodによる外部作曲企画の前に、グループが長いスタジオ形式を維持できたことを証明します。
交代するドラマーとリズム・ギターのクレジットは、セッション内部にすでにあった不安定さを記録します。『Mass in F Minor』を根拠に、さかのぼって『Underground』をAxelrod作品やセッション奏者のアルバムと説明してはいけません。後年の全14曲版は資料として有用ですが、「Long Day's Flight」が終曲である力を変えてしまいます。本作の遺産は、短期間だけ、不完全ながら音として達成された創作上の自主性です。
オリジナル収録構成
デジタル版は14曲、LPは12曲
オリジナル・アルバムは14曲ではなく全12曲です。「I Happen to Love You」がA面を閉じ、「Long Day's Flight」が本来の終曲です。「Everybody Knows You're Not in Love」は後年の付録です。
「You've Never Had It Better」もLPの外です。RitterとWeakleyは二人とも本作でドラムを演奏。SpagnolaとGannonはセッションの異なる時期に属します。『Mass in F Minor』は創作面でも参加者面でも実質的に異なる方式を採ります。
聴き進め方
片面6曲ずつの構成をたどる
- 「Banana Hoax」をバンド自作の開幕宣言として聴く。
- 雨から対になる不気味な物たちへ進む。
- 「I Happen to Love You」にオリジナル盤A面を閉じさせる。
- 「Dr. Do-Good」のグロテスクな劇からB面を再開する。
- 「I」の引き延ばされたアイデンティティを最後まで聴く。
- 隠れ家から都市を通り、滑稽なCaptainへ進む。
- シングルを再生する前に「Long Day's Flight」で止める。
調査資料
出典と参考資料
- 『Underground』公式アルバム史 — Rhino
- 『Underground』の収録曲、クレジット、アルバム評 — AllMusic
- Warnerによるアルバム史と収録構成 — Apple Music
- Rhinoのオリジナル・アルバム曲順 — MusicBrainz
- 『Underground』の参加者とセッション移行 — Electric Prunes archive
- 現行Warner版の全14曲構成 — Spotify
- 『Underground』セッションについてのJames Loweインタビュー — It's Psychedelic Baby Magazine