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表紙: Pigs Might Fly: The Inside Story of Pink Floyd — Mark Blake
表紙画像: Open Library · ISBN 9781781310571
リーディングルーム · 書籍 017

Pigs Might Fly: The Inside Story of Pink Floyd

Mark Blake

一人のメンバーの記憶だけでは足りないときに読むPink Floyd伝

初版刊行2007
出版社Aurum
選定版ISBN 9781781310571
AurumPink FloydSyd BarrettRoger Waters

一人のメンバーの記憶だけでは足りないときに読むPink Floyd伝

Nick MasonのInside OutPink Floyd内部からのかけがえのない声を提供するが、Mark BlakeのPigs Might Flyは別の仕事をする。これはバンド周辺のはるかに広い人脈から組み立てられた調査型の外部伝記であり、メンバー、関係者、マネージャー、その他の証言者の記憶を、一人の当事者の視点だけで濾過せずに比較できる。Blakeの歴史叙述は広範な調査を基礎とし、現在の出版社資料によれば100件を超える独自インタビューに支えられている。物語はPink Floyd結成以前から始まり、Syd Barrett、Roger Waters、David GilmourをつないでいたCambridgeでの関係をたどり、サイケデリック・アンダーグラウンド、世界的な商業成功、内部崩壊、後年の再会へと進む。2007年に初版が出た後も改訂されてきた本書は、ひとつの席から見た回想ではなく、広い独立系の物語を求める読者にとって、現在も有力な一巻完結型の選択肢である。

バンド名が存在する前から始まる物語

Blakeの利点のひとつは、特定メンバー一人の経験範囲を越えて視野を広げられることにある。Cambridgeが重要なのは、Barrett、Waters、GilmourがLondon到着後に完成されたロック・スターとして初めて出会ったわけではないからだ。彼らの関係と共有された社会環境はPink Floyd以前から存在し、後の出来事に感情的な厚みを与えている。Londonのバンド自体も、現在われわれがPink Floydと認識する形になる前に、名称や人員を変えている。Regent Street Polytechnic、アートスクール人脈、マネージャーのPeter JennerとAndrew King、Blackhill Enterprises周辺、アンダーグラウンドのクラブ文化も、バンドを取り巻く環境を形成した。こうした要素に十分な余地を与えることで、BlakeはUFO Clubに突然サイケデリックな閃光が走ったところから歴史を始めるという便利な省略を避ける。バンドの出現は、友情、マネジメント、会場、文化的ネットワークが絡み合う過程として描かれ、4人のミュージシャンが最初からPink Floydの意味を完全に理解していたかのような物語にはならない。

Syd Barrett、才能、そして後世が作った神話

Pink Floydのどの伝記も、Barrettの短い在籍期間が持つ引力から逃れることはできない。彼の楽曲はデビュー・アルバムと初期シングルを定義し、視覚的想像力と特異なギター演奏がバンドに明確な個性を与えた。その後の状態悪化と離脱は、ロック史で最も神話化された物語のひとつとなった。まさにその点で、外部伝記作家の存在が有用になる。Blakeは複数の証言を比較できるため、ある一人の罪悪感、防御的な記憶、後世の解釈が物語全体を支配するのを防げる。ただし証言が増えたからといって完全な確実性が得られるわけではない。記憶は食い違い、語りは年月とともに固まり、後知恵による医学的推測には依然として危険がある。それでも得られるのは視点の幅だ。Barrettの象徴的な「その後」は、とりわけ不在、精神的苦痛、記憶といった主題を通じて、聴き手がPink Floydを解釈する方法に大きな影響を与えた。しかし伝記は、その神話を、彼が実際にグループで活動した短く複雑な時期とは分けて扱うことができる。

Barrett後の生存から1970年代のクラシック期へ

Barrett直後の年月が重要なのは、最も強い楽曲と公共イメージを提供していた人物なしで、Pink Floydが存在の仕方を学ばなければならなかったからだ。バンドは広範に実験し、後から見れば時代性が強すぎる作品もあれば、後年のアイデンティティの中核となる方法を発見した作品もある。Blakeはサウンドトラック制作や、次第に建築的になっていく構成を経て、Meddleと"Echoes"へ、さらにコンセプト、作曲、録音技術、テープ・エフェクト、シンセサイザー、スタジオ規律が驚異的な商業成果と結びついたThe Dark Side of the Moonへと発展を追う。その長期的成功はバンドの規模を恒久的に変えた。Wish You Were Hereは疎外と不在を主題化し、Animalsは政治的な鋭さを増し、The WallではRoger Watersのコンセプト面での支配が、芸術的には壮観でありながら人間関係を腐食させる水準まで進んでいく。Blakeの長い叙述によって、これらの変化は孤立した名盤の列ではなく、積み重なっていく過程として見えてくる。

4人のミュージシャンが派閥になっていく

Pink Floydの公共イメージは、映像投影、ジャケット、視覚コンセプトの背後にメンバー本人を隠すことが多かったが、内部関係は次第に困難になった。Richard WrightはThe Wall期にグループから外されながらツアーには参加し続け、Watersの支配力は増し、Gilmourは音楽的アイデンティティに不可欠であり続けながらWatersと衝突し、Masonの役割も変化した。The Final Cutの頃には、Pink Floydを機能する創作民主制として見ることは難しくなっていた。Blakeの外部的立場が特に有効なのは、読者に一人のメンバーの証言を「正史」として受け入れさせる代わりに、食い違う記憶を並べて見せられるからだ。外部伝記だからといって完全な客観性が生まれるわけではないが、芸術的支配、個人的反感、金銭、マネジメント、作者性の問題がどう絡み合ったかを含め、対立の構造そのものを見せることはできる。

パートナーシップが壊れても名前は生き残った

WatersがPink Floydを去ったとき、彼はグループも終わるものと考えていたが、GilmourとMasonはその名のもとで活動を続けた。そこから生じた法的・公的な対立は、このバンドにとどまらない基本的な哲学的問題を露出させた。バンドとは芸術的パートナーシップなのか、法的実体なのか、人の集合なのか、音なのか、それともメンバー交代を越えて生き残れるブランドなのか。A Momentary Lapse of ReasonThe Division Bellは、Gilmour主導のPink Floydがなお巨大な商業的存在であり得ることを示し、一方Watersはソロ活動を発展させ、後にはThe Wallを再びスタジアムへ持ち込んだ。2005年のLive 8では、クラシック期の4人が短時間ながら再び同じステージに立ち、長年の敵対が数分の強い象徴性を持つ場面に圧縮された。Blakeの初版がその直後に登場したため、そこは自然な劇的到達点となり、後年の改訂ではバンドのアーカイブと公共史がさらに発展するのに合わせて射程が広げられた。

MasonにはできないことをBlakeは何を加えるのか

最も明らかな違いは距離だが、それだけではない。Masonはバンド内部で出来事がどう感じられたかを語れる。Blakeは部屋の外にいた人物へ取材し、競合する記憶を比較し、当事者との仕事上の関係を維持する必要なしにマネジメントやビジネス上の判断を追える。また本書は、Pink Floyd以前のCambridgeにより多くの余地を与え、関与期間は短くても重要だった関係者も拾い上げる。現在の出版社資料はPigs Might Flyを包括的な歴史として提示し続けており、その説明に最も説得力を与えているのが大規模なインタビュー基盤である。RetroForgeにとって、本書はInside Outの外部側の対になる存在として特に価値が高い。両者を並べることで、語り手が当事者から調査者へ移るとき、歴史記述そのものがどう変わるかが見えるからだ。

こんな人におすすめ

Pink Floyd内部で生活している感覚を求めるならMasonから、より広い調査を求めるならBlakeから始めるとよい。本格的なファンはいずれ両方を読む価値がある。回想録と独立系伝記の違い自体が、歴史的に有用だからだ。Pigs Might Flyは、各アルバムを一枚ずつ扱うRetroForgeの個別ページから進む次の一冊としても適している。Blakeはそれらのレコードを、人間関係、ビジネス関係、ツアー、マネジメント、そして何年も前の決断がもたらした長期的結果を通じて再びひとつにつなぐ。この接続力によって、本書はPink Floyd全体を扱う本の中でも特に有用な一冊となっている。

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現在の出版社メタデータでは、ISBN 9781781310571 のAurum paperbackは448ページで、2017年のV&A exhibitionに関連して改訂された章を収録すると説明されている。小売店では、似た表紙のもとにそれ以前のテキストが流通している場合もある。

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