作品
基本情報
- アーティスト
- Soft Machine
- 発売
- 1972年
- 録音場所
- Advision Studios(London)
- A面のドラマー
- Phil Howard
- B面のドラマー
- John Marshall
- プロデューサー
- Soft Machine
重要な理由
メンバーの亀裂が作品の形式になる
『Fifth』が重要なのは、変化を途切れのない進歩に見せかけず記録しているからだ。原盤A面はPhil Howardと録音され、彼のドラムは自由な推進力と突然のずれを好む。彼の脱退後、John Marshallがより中心を定めた簡潔な打撃でB面を完成させた。したがって面の境目は、リズム哲学が実際に変わる地点だ。
本作はWyatt不在で初めて作られたSoft Machine作品だ。歌手が去ったため、シンガーソングライターとしての自己像と器楽ジャズの緊張はもはやない。代わって中心的な問いとなるのは、長年その緩やかさで3人を形作ったドラマーを失った後、Ratledge、Hopper、Deanがどう空間を組織するかだ。
彼らの答えは異例に簡素だ。『Fifth』は『Fourth』の大人数による客演編曲を避け、『Third』の記念碑的な構造へ達することもほとんどない。主題はベース線、音階、リズム単位、明確な旋律まで削られることがある。完全な環境を作るのに必要な素材がどこまで少なくてよいか、バンドが試す音を聴ける。
1971〜72年
Wyattが去り、Howardが録音し、Marshallが完成させる
Wyattは1971年8月にSoft Machineを離れ、Matching Moleを結成した。Elton DeanのJust Usですでに活動していたオーストラリア出身のドラマーPhil Howardが加入し、秋に欧州を巡演。編成は11月22〜24日、12月7日にAdvision Studiosへ入り、「All White」「Drop」「M.C.」を録音した。
Howardはその録音後に脱退した。Ratledge、Hopper、Deanは元NucleusのドラマーJohn Marshallを迎えた。B面の「As If」「L.B.O.」「Pigling Bland」「Bone」は1972年2月21〜25日にAdvisionで録音。Gary Martinが録音技師を務め、両時期ともバンドが制作した。
完成作はその時系列を消さず保存する。Deanは1972年後半に離れ、『Six』でKarl Jenkinsが加入する一方、Marshallは残った。したがって『Fifth』はHowardを含む唯一のスタジオ作であり、Deanが参加した最後のSoft Machineスタジオ作でもある。
二つの録音編成
継続する3人と相容れない2人のドラマー
Howardは時間を切り開けるものとして扱う。アクセントは塊で到来し、シンバルはリード楽器の周囲へ天候のような気配を作り、前進する動きは意図的に不安定になり得る。その方法により「All White」「Drop」「M.C.」は、書かれた素材が簡潔でも落ち着かない縁を持つ。
Marshallは必ずしも音量を上げずにB面を重く感じさせる。脈動と形式をより堅固に定め、その上でRatledgeとDeanが曖昧さを作る余地を残す。「L.B.O.」は彼の個性を小型で示し、「Pigling Bland」は統制によってRatledge屈指の旋律的主題をどう支えられるかを示す。
二つの方法をつなぐ連続性はHopperにある。彼のエレクトリック・ベースは即興のための最小限の枠を定めることも、Marshallと緊密に噛み合うこともできる。Deanはリード楽器に加えてエレクトリック・ピアノを使う比重を増し、「Bone」のリコーダー音色は彼の脱退を華々しくではなく静かにする。
サウンドと構築
骨格だけの主題と根本的に異なる二種の動き
A面はむき出しの電流のような表面を持つ。Howardのドラムは見かけの中心から絶えず離れそうになり、Deanはその不安定さを誘いとして扱う線で応じる。Ratledgeのエレクトリック・ピアノとオルガンは即興奏者を囲い込まず形を供給する。
「All White」は記憶に残るだけの主題を示し、その後4人に分解させる。「Drop」はHowardへさらに開かれた場を与え、「M.C.」は環境を音階、音色、脈動へ近づくまで削る。3曲を結ぶのは組曲名ではなく振る舞いだ。
「As If」は部屋を即座に変える。Marshallと客演コントラバス奏者Babbingtonが床を深くし、Hopperのエレクトリック・ベースを重層的な低音域の一部にする。冒頭と終わりのベース素材が中央部を囲み、その範囲内なら広く動いても境界を失わない。
「L.B.O.」はドラムを軸にしたMarshallの短曲だ。「Pigling Bland」の前に耳を清める。この強い旋律は『Volume Two』期に遡り、『Fifth』全体を支配する禁欲性と鋭く対照する。
「Bone」は全員による頂点を作らず終わる。Deanのリード楽器中心の小品が視野を狭め、作品最大の物語だったリズム編成の変化を、音色と息遣いで閉じる。
全曲ガイド
面の境目とドラマー交代で分かれる7曲
All White
Ratledgeの主題は、その後を規定せず明確な入口を示す。題名の空白感は、輪郭から始まり演奏が空間を埋める音楽に合う。
Howardのドラムは書かれた素材を暫定的に感じさせる。Deanが提示と離脱の間を動き、Hopperは4人が再集合できるだけの中心を保つ。
Drop
題名は突然の下降と、支えを取り除くことの双方を表す。Ratledgeの作曲は集団へ接点を与えるが、劇性の多くはその接点がいかに速く消え得るかから生まれる。
Deanはリード楽器だけでなくエレクトリック・ピアノも加え、通常の鍵盤と管楽器の分担を複雑にする。Howardは再進入のたびに危うく感じさせ、開放性を曲の主要な力へ変える。
M.C.
Hopperの簡潔な作品は、展開する旋律というより中に住むための音階状の空気だ。頭文字だけの題名は物語的な案内を拒み、注意を音そのものへ戻す。
ベースが場を確立し、DeanとRatledgeがその縁を試す。Howardがバンドで残した最後のスタジオ演奏は、別れではなく宙づりのままA面を閉じる。
As If
Ratledgeは最長曲の冒頭と終わりへ現れるベースの発想で枠を作る。聴き手がその境界の記憶を保つため、中央部は広く開くことができる。
Marshallのより堅固な脈動とBabbingtonのコントラバスが、第2期の録音編成を即座に区別する。電気と生の低音がDeanの探索的なリード楽器の下に奥行きを作る。
L.B.O.
Marshallによる90秒の作品は、打楽器を伴奏ではなく出来事にする。その小さな規模は、彼が初めて参加したSoft Machineの片面内に置かれた署名として働く。
広大な「As If」の後、ドラムの見せ場が比率を初期化する。旋律で2曲を橋渡ししようとせず、「Pigling Bland」への準備にもなる。
Pigling Bland
Ratledgeはこの主題を1969年、「Esther's Nose Job」に結びつくコーダとして作曲していた。以前の文脈から外された広い旋律は、『Fifth』に、より陽気だったSoft Machineから回収された記憶のように現れる。
Marshallは旋律へ堅固で急がない足場を与える。オルガンとリード楽器が異例の開放感で線を提示でき、先行する禁欲性の後では旋律そのものが劇的に感じられる。
Bone
Deanの終曲は作品をリード楽器の色と小さく露出した形式へ縮める。題名が示す肉を削がれた構造は、『Fifth』の節約にふさわしい像だ。
リコーダーがDeanの管楽器の色彩へ脆い縁を加える。来る脱退を宣言するのではなく、彼の最後のスタジオ参加を息遣いと音色の中へ後退させる。
単一の統一コンセプトではない
空間、不安定さ、連続性という問題
『Fifth』は物語を持つコンセプト・アルバムではない。統一感は禁欲性と二つの録音編成の対照から生まれる。「Drop」「As If」「Bone」などの題名は解釈を促すが、共通の人物や筋書きが結ぶわけではない。
空間は作品で最も一貫した関心だ。主題は沈黙、持続、楽器間の距離が音楽の能動的な一部になるほど小さいことが多い。Howardはその空間を満たして砕き、Marshallは測って安定させる。
したがって連続性は標語ではなく実務的な問いだ。Hopper、Ratledge、Deanは両面に残るが、ドラマーの交代が3人の振る舞いを変える。本作は自己像が人員、作曲、音、それとも変化へ応じる方法のどこに宿るかを問う。
数字の5
裸の数字「5」が複雑な内部を隠す
表ジャケットは作品を大きな数字の「5」へ還元する。『Fourth』と同じく、情景、肖像、説明的な構想ではなくカタログ上の順序を示す。
その図形的な簡潔さは作品で最も重要な分断を隠す。数字だけではA面とB面を別のドラマーが担うと分からない。聴き手は演奏とクレジットを通じて亀裂を発見する。
異なるカタログ上の文脈では題名が単語と数字の両方で現れる。『Fifth』と『5』を同じ作品として扱えば、ジャケットの素っ気ない選択を尊重しつつ、別の作品という架空の自己像を作らずに済む。
1972年の発売
移行を滑らかに見せることを拒む過渡作
『Fifth』は全7曲で1972年に登場した。『Fourth』の完全な器楽路線を続けながら、同作の多数の客演と密な作曲を、より小さく露出した音へ置き換えた。
メンバーが二分されているため、安定した新時代として聞くことは難しい。Howardの片面は短命な巡演編成を捉え、Marshallの片面は後のSoft Machine史で中心となるドラマーを紹介した。
後の聴き手はまさにその不安定さゆえ本作を評価することが多い。二つの片面が珍しく直接的な比較を可能にする。同じ3人の継続メンバーが、一つのスタジオ曲順内で根本的に異なるドラムを中心に自らを再編する。
『Six』へ
Elton Dean最後のスタジオ章
『Fifth』はHowardが参加した唯一のSoft Machineスタジオ作であり、Dean参加の最後でもある。そのためWyatt期の4人とMarshall、Jenkins期を結ぶ、狭いが決定的な回廊となる。
Marshallの加入は長く続いた。彼の精密さ、力、Nucleusでの経験が、『Six』以降に現れるリフ志向のフュージョン言語を支えた。『Fifth』はその様式が完全に確立する前の変化を捉える。
本作は、1969年の作曲を簡素な1972年の文脈へ結ぶRatledgeの旧作「Pigling Bland」も保存した。その存続は、カタログの発展が過去をきれいに拒絶したものではないと示す。
どの版を選ぶか
別テイクの「All White」は背景資料であり、原盤8曲目ではない
2007年版の別テイク「All White」を原盤LPの一部と誤認してはならない。歴史的な本作は全7曲、「Bone」で終わる。
1999年の組み合わせは人員の移行を異例に明瞭にする。Wyattが『Fourth』を閉じ、続いてHowardが『Fifth』A面を不安定にし、MarshallがB面を組み直す。
2008年のアーカイブ作『Drop』は、1971年10月と11月のGermany公演でHoward編成を記録する。A面のスタジオ録音の背後にあるライブでの振る舞いを補いながら、本作を書き換えない。
聴き方の道筋
楽曲を比べる前にドラマーを比べる
- 最初の一聴: 原盤の面の境目で一度止め、HowardからMarshallへの即時的な変化を捉える。
- 2回目: Hopperのベースを追い、二つの録音編成を通じて何が変わらないかを聞く。
- 3回目: 「M.C.」「As If」の最小限の枠を、回収された「Pigling Bland」の旋律と比べる。
- その後: 『Six』へ進み、Marshallが全編参加する最初のSoft Machine作と、Deanに代わるKarl Jenkinsの加入を聞く。
調査資料
出典と参考資料
- Soft Machine公式歴史資料 — Soft Machine
- Soft Machineスタジオ・ディスコグラフィーとクレジット — Calyx: The Canterbury Discography
- 『Fourth』『Fifth』カタログ分析 — Calyx
- 『Fifth』曲目・作曲記録 — MusicBrainz
- 『Fifth』カタログ・再発記録 — AllMusic