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クラシック・アルバムガイド

Third

Soft Machine · 1970年 · プログレッシブ・ロック/ジャズ・ロック

必聴アルバム
2枚組の各面を占める4曲が、ロックの楽器編成、ジャズ的展開、集団即興が交差するCanterburyサウンドを決定づけた。
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アルバム概要

アーティストSoft Machine
アルバムThird
発売年1970年
主要ジャンルプログレッシブ・ロック/ジャズ・ロック
RetroForgeガイド区分必聴アルバム
当時のレーベルCBS (版により異なる)
ガイド階層Tier A
録音期間1970年1〜5月
オリジナル・レーベルCBS (UK)
プロデューサーSoft Machine
演奏時間約75分
関連スタイルCanterburyシーン、ジャズ・ロック、実験的ロック

このアルバムを聴く理由

このアルバムが重要な理由

『Third』は2枚組LPを、各面に一つずつ置かれた独立した長大曲4編へ変える。Soft Machineはすでにサイケデリックな歌曲形式から離れつつあったが、ここでMike Ratledge、Hugh Hopper、Robert Wyatt、Elton Deanは、ジャズ的展開、ロックの増幅、テープ構成、集団即興を一つの言語にする。

本作の様式は均一ではない。「Facelift」は一部をライブ録音から組み立て、「Slightly All the Time」は管楽器主導の組曲として展開し、「Moon in June」はWyattの作曲と歌声を残し、「Out-Bloody-Rageous」は重層化したテープ・ループから始まる。形式は統一されているが、誰が作曲したかは音にはっきり残る。

テープが回る前

歴史的背景と録音

Hopperは『Volume Two』でRatledgeとWyattに加わり、その後、管楽器を増やした短命な編成が続いた。『Third』ではElton Deanが主な追加メンバーとして残り、セッションごとに複数のジャズ奏者が参加した。バンド公式史は、4面の組曲形式を長大曲の発展の頂点と位置づけている。

本作は欧州での評価が高まりつつある時期に登場した。1970年8月、Soft MachineはBBC Promsへ招かれた最初のロック・グループになった。しかし『Third』は内部の分岐も明かす。Wyattの歌入り組曲の隣には、『Fourth』を支配することになる器楽性の強い音楽が並ぶ。

演奏者と制作

参加者と楽器

Mike Ratledge

Lowreyオルガン、Hohner Pianet、ピアノ

二つの組曲を作曲し、加工したオルガンを主役であると同時に密集した合奏音色へ変える。

Hugh Hopper

ベース・ギター

ファズ、反復、長い旋律の型を使い、ロックの重量とジャズ的展開を結ぶ。

Robert Wyatt

ドラム、歌。「Moon in June」ではオルガン、ピアノ、ベースも担当

伸縮自在なドラムと、本作唯一の長い歌入り作品「Moon in June」をもたらす。

Elton Dean

アルト・サックス、サクセロ

4人編成へ探究的な管楽器の声と、即興の浮力を大きく加える。

Lyn Dobson, Nick Evans, Jimmy Hastings and Rab Spall

フルートとソプラノ・サックス、トロンボーン、フルートとバス・クラリネット、ヴァイオリン

各面の特定箇所に参加。Dobsonは「Facelift」、EvansとHastingsはRatledge作品、Spallは「Moon in June」に登場する。

聴きどころ

サウンド

Ratledgeのオルガンはしばしば過駆動され、和音がざらついた塊になる。Hopperのファズ・ベースはその音域と溶け合い、Deanのサックスが電子音の間をより人間的な線で切り進む余地を残す。Wyattのドラムは表面の細部では緩やかだが、形式には鋭敏に応答する。

テープは装飾効果ではなく作曲の道具だ。ライブ素材を編集して「Facelift」を作り、反復する鍵盤ループが「Out-Bloody-Rageous」を始動させ、Wyattは「Moon in June」の一部をほぼ一人で構築する。録音品質は一定しないが、その音質変化が作品の混成的な出自を露わにする。

オリジナル曲順

全曲ガイド

01

Facelift

作曲:Hugh Hopper

不穏なオルガン序奏から、1970年1月4日のCroydon、Fairfield Hallsと、1月11日のBirmingham、Mothers Clubで録られた演奏へ移る。Hopperの編集は、書かれた合奏形、開放的な演奏、加工テープの間を何度も切り替える。継ぎ目そのものが設計の一部だ。『Third』は、磨き上げて一回のスタジオ演奏を装ったものではなく、組み立てられた経験であると自ら宣言する。

02

Slightly All the Time

作曲:Mike Ratledge

第2面は、本作で最も明瞭なジャズ組曲の流れを示す。Deanのアルトが変化する主題を進み、HopperとWyattが移行に弾力を保つ。引用され、関連する動機が編曲を通過するが、リズム隊が作曲と即興を同じ対話として扱うため演奏は連続して感じられる。

03

Moon in June

作曲:Robert Wyatt

WyattがSoft Machineへ残した最後の主要な歌入り作品は、旋律の断片、シュールな言葉遊び、聞き慣れた親密な声で始まる。組曲は次第に通常の歌を離れ、後半のスタジオ構築の多くをWyatt一人が演奏した後、終盤で全員が入る。個人的な歌と集団的な抽象の緊張が、本作の感情的な蝶番になる。

04

Out-Bloody-Rageous

作曲:Mike Ratledge

重層化したオルガン・ループが、ジャズのフレージングを捨てずに後のミニマル音楽と電子音楽を予告する幕開けを作る。バンドが入ると、Ratledgeの主題とDeanの即興する声が反復の場を組み替える。最後にループへ戻るため、面は結末を迎えるより過程へ解き放たれたように感じられる。

着想と空気

主題とコンセプト

Third』は歌詞によるコンセプト・アルバムではない。まとまりは規模と方法にある。各作曲者へレコードの一面が与えられ、それぞれが固定素材からどう長い展開を生み出せるかを問う。

「Moon in June」は、他の面にない個人的で滑稽、かつ哀感を帯びた声を持ち込む。その差異を単一の主題説明へ無理に押し込めず、保つべきだ。

ジャケット

カヴァー・アートと提示

最小限の番号だけのジャケットは、絵入りの幻想作品ではなく連作の一項目のように本作を扱う。その抑制が形式へ注意を向ける。4面、4曲、そして一つの簡素な題名だ。

発売当時

発売と同時代の反響

CBSは『Third』を1970年に英国で発売した。7月4日に初めて英国アルバム・チャートへ入り、最高18位、Top 100に6週間在籍。Soft Machine公式史はこれをバンド最大の売上を記録した作品とし、米国で10年以上廃盤にならなかったと記す。

チャートでの動きは、サイケデリックなクラブから欧州のジャズ界とコンサート機関へ進む時期と重なり、1970年8月のProms出演がその変化を象徴した。

初版以後

評価と遺産

Third』はCanterburyシーンを代表する作品となり、ジャズ・ロック発展の重要資料になった。増幅されたリズム隊の重量、管楽器、長大な作曲、テープを、単一のジャンルへ決めず組み合わせる自由さに影響力がある。

4面形式が今も異例なほど示唆的なのは、一つのバンド内にある異なる作者の方法を露出させるからだ。後の聴き手は、器楽化していくSoft Machineの未来と、Wyattが外部で進む道の双方を聞き取れる。

どの版を選ぶか

各版と試聴メモ

原盤2枚組の曲順は不可欠だ。リマスターは細部を明瞭にできても、ライブとスタジオが混在する素材を、その個性を変えず一様に磨き上げることはできない。

一面を一つの聴取単位として扱う。4曲を一度に聞くのも実り多いが、原盤形式なら各大曲に必要な間も置ける。

実践的な入口

おすすめの聴き方

最初の曲最も流麗な合奏の入口として、まず「Slightly All the Time」を聞く。
演奏力第2面でElton Deanを支えるWyattとHopperを追う。
空気感「Out-Bloody-Rageous」のテープ・ループによる冒頭を選ぶ。
アルバム全編一度に一面を通して聞き、その後4面全体の弧へ戻る。
同じアーティストこの拡張直前の短い形式を『Volume Two』と比べる。
関連アルバム編集、電気楽器、合奏即興が別の形で出会った1970年作として、Miles Davis『Bitches Brew』も聞いてみたい。

調査資料

出典と参考資料

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